2018年7月20日に「IR(カジノ)整備法案=統合型リゾート施設の整備法案」が参議院本会議で賛成多数で可決・成立しました。
IR法案のIRとは、統合型リゾート=Integrated Resortの略です。
自民公明維新は急いでこの法案を通そうとしています。2020年の東京オリンピック後の経済不況に間に合わせたいという意図があるとの噂もありますね。
そこでここでは、
- そもそもIR(カジノ)法案って何?
- IR(カジノ)法案の内容は?
- なぜカジノを作るのか、目的や理由は?
など、IR(カジノ)法案について、わかりやすくまとめてみました。
IR(カジノ)法案とは何か
IR法案を簡単に説明したいと思います。
IR(カジノ)法案
=Integrated Resort法案
=統合型リゾート法案
=総合型リゾートとは、「カジノや劇場・映画館などの娯楽施設」と「ホテルなど宿泊施設」「ショッピングモールなどの商業施設」などが一体となった観光エンターテイメントリゾート
イメージしやすいように言うと、
「アメリカのラスベガス」
ですね。
このIR(カジノ)法案の本丸は「カジノを合法にする」ことです。
現在の日本でカジノは違法です。
それを合法にするために、わかりずらい「IR法案」という言葉を使い、合法にしようとしています。
なぜなら、娯楽施設、飲食、宿泊施設は別に法案を通さなくてもできること。法案を通して達成しなければいけないのは「カジノの合法化」のみ!
IR法案というよりは「カジノ法案」のほうがしっくり来ますね。
IR(カジノ)法案の内容
今回衆議院本会議で「IR(カジノ)法案」が通りましたが、その内容を図解でまとめてみました。
通ったIR法案の内容は以下
カジノの場所 | 全国3ヶ所のみ |
---|---|
入場料 | 1回6,000円(日本人対象) |
入場回数制限 | 週3回、月10回まで(日本人対象) |
本人確認 | マイナンバーカードを使用 |
IR施設の見直し | IR認定の7年後再審査 |
カジノ税 | カジノ収入30%は国へ納付 |
入場禁止 | 20歳未満や暴力団員 |
日本人を対象とした「入場料1回6,000円を徴収」と「入場は週3回・月10回まで」にするのは、ギャンブル依存性を防ぐためという目的があります。
また、IR・カジノ施設は全国で3ヶ所までというところもポイントになっていますね。
IR・カジノ施設の事業者を選定、管理するのは新しくできる行政機関「カジノ管理委員会」が行います。
IR(カジノ)法案の目的や理由
政府は、IR・カジノ法案を可決させ、世界中の外国人観光客を集める「カジノを含めた滞在型観光施設」を作りたいと思っています。
つまり、IR・カジノ法案の目的とは、
です。
外国人が多く来るということは、飛行機、宿泊施設、飲食店、商業施設、観光すべてにおいてお金を使ってもらえるため、幅広い波及効果が出ると期待されています。
では、なぜ外国人マネーを得ることを目的としているのか?
「現実の日本の姿」を見ると分かってきます。現在日本は、衰退期に入っていると言われています。
日本の現実をまとめると、
- 少子高齢化
- 人口減少
- 消費税アップ
- 景気が上向かない
- 医療費、介護費の増大
- 重い税金(厚生年金、法人税など)
これらの要因が重なり、今後日本は成長する要素があまりないと予想せざる負えない現実があります。
日本人の内需が成長しようがないならば、外国人のお金をなんとか集めたいと思うのは当たり前の発想。
そこで、IR・カジノ法案を可決し、外国人を誘致し、お金を使ってもらう。そして、カジノから国に入ってくる売上金の30%は、日本の財源にできる!
という算段があると思われます。
ちなみに、カジノの売上金30%は、マレーシアのカジノよりも高いそうです。
まとめ
IR・カジノ法案は、メリットだけではなく、ギャンブル依存性や反社会勢力のマネーロンダリング、治安の悪化などのデメリットも考えられます。
今までやったことがないことは、やってみないとわからない部分も多い。
今後の焦点は、カジノや統合型リゾートをどこにつくるのか、地域社会との兼ね合いなど、デメリットをどうやって解消していくのかを更に検討していくものと思われます。