職場や飲み会などで「愚痴が多くて聞いていて疲れる」「なんでそんなに愚痴ばかり言うの」「愚痴を言う性格的な病気?」と疑問になることもあると思います。
職場は愚痴だらけで、ネガティブな空気が漂っていたり。どこか愚痴を言いたくて言いたくてしょうがないような雰囲気もあったりします。
愚痴が多い人は、男性女性などの性別に関係なく、本人はまったく幸せそうではありません。
そこでここでは、「愚痴が多い人の心理や原因」「愚痴が多い人に疲れた時の対処法や付き合い方」についてまとめてみました。
愚痴が多い人の心理は?
愚痴が多い人には様々なパターンがあるので、一概に「こういう人」ですと決めつけることはできませんが、共通している要素が存在します。
それは、
愚痴が多い人は、「心がつらくてしんどい状況」にあるということです。
心がつらいので、文句や愚痴を言ってしまうのです。
心が楽しくて、嬉しくてという感情の時に、愚痴や文句は出ません。
この状態は、心を身体に例えると分かりやすいと思います。
身体に傷を負って、痛い!痛い!と叫ぶように、心がつらくて、痛い!痛い!と愚痴や文句を言ってしまうのです。
次に問題になるのは、「愚痴が多い人は何がつらいのか?」ということです。
愚痴が多い人は何がつらいのか?
この原因は、人の数だけあると思いますが、幾つかのパターンに分かれるので代表的なものを取り上げたいと思います。
①幼少期から心の中に「怒り」や「恨み」を溜め続けて来た人
幼少期の親子関係、いじめなどから被害者意識を持つようになったり。
幼少期の経験から親や友達など、他人は敵だと認識するようになったりします。
このような人は、心の中に膨大な怒りの感情を溜め込んでいて、常に怒りを吐き出せる場所を探しています。
その怒りの1つのはけ口として、文句や愚痴が止まらない場合があります。
②自己中心的な幼児性から抜け出せない
仕事が、自分の思い通りにならないことに腹が立ち、文句や愚痴を言い続ける人もいます。
このような人は、「現実と自分の思い込みのギャップ」に苦しんでいます。
そもそも仕事は自分の思い通りになるものではありませんし、上司から理不尽な要求が来ることが当たり前です。
これが現実です。
しかし、幼児的な万能感を持つ人は、
「会社は自分にもっと優しくするべき」「会社は自分をもっと受け入れるべき」「もっと言うと自分を愛するべき」という会社への期待を心の中に持っている場合が実は多いです。
現実に対して、あり得ない要求を持ちすぎているので、文句や愚痴が多くなるのは必然ですね。
この現実と自分の思い込みの区別がつけられない人は、想像以上に多いと思われます。
大人としての自覚と自立ができておらず、また、会社に対して家族では得られなかった愛情を求めてしまっている場合もあります。
③自己正当化の愚痴や文句
自分を守るために、常に自分は悪くないと思い込み、悪いことは全部他人のせいにする人もいます。
これは、自己否定感を強く持っている人が、自己防衛する場合に多いです。
自己否定感を感じる状況が出てきたら、自分は悪くなくて、あの人が悪いんですと言っちゃう人ですね。
このような人は、無意識的な自己否定感を常に抱えて苦しんでいる場合が多いです。
愚痴や文句を言う人はみな苦しんでいる
ここまで見て来たように、愚痴を言う人は、幼児性が強かったり、愛情を求めていたり、恨みつらみを心のなかに抱えていたりと苦しんでいます。
では、そのような人とどのように付き合っていったらよいのでしょうか?
愚痴が多い人との付き合い方や対処法は?
これまで説明したように、愚痴が多い人は「現在つらい状態」にあります。
なので、愚痴が多い人に真正面から「雰囲気悪くなるから愚痴辞めなよ」と言っても愚痴を辞めることができません。
逆に、反発され、敵意を向けられ、嫌われて終わる可能性が高いです。
愚痴が多い人との付き合い方は?
①近づかない
最も簡単なのは、できるだけそういう人には近づかない。表面上の会話で終わらせる。
②助けてあげる
愚痴を言う人は、つらい精神状態にあります。
仕事で何かがつらいので、その仕事を助けてあげたり、話を聞いてあげたりすると喜びます。
大きく分けるとこの2つの対処法になると思います。
次は、本当になんとかしたい場合です。
③上司が相手の為を思ってちゃんと叱る
あまりにも愚痴がヒドイ人には、しっかり叱るということも必要です。
しかし、同僚が叱るのはやめたほうが良いと思います。
ただ単に嫌われて、恨まれて終わりです。
ここは上司の出番です。
立場が上の上司が、愚痴を言う人の話も聞いた上で、愚痴を言う人の事を思ってちゃんと叱ることです。
愚痴を言う人の事を思って叱るのではなく、相手が嫌いなんだという感情で叱ると余計こじれます。
叱る人の感情が、「怒り」か「愛情」かがかなり大切なポイントになります。
愚痴を言う人と付き合う場合の注意点
愚痴を言う人の感情は、怒りです。
怒りなどのネガティブな感情は、はかなり伝染性が強いです。人があくびをすると、近くの人があくびをしてしまうのと一緒です。
なぜ、怒りなどのネガティブな感情が伝染しやすいかというと、多くの人の心の中には怒りの感情が存在するからです。
わかりやすく例えると、
誰かが愚痴などの怒りの感情を発火させると、それは怒っていない他人の怒りの感情に飛び火し、他人も怒り出すというように、怒りは炎のようなものです。
同じ職場に愚痴を言う人がいるということは、自分も怒りの感情に影響され、怒りやすくなっていることをまず自覚しておきましょう。
愚痴を言うような怒り体質の人と付き合うには、自分の感情コントロール能力が必要になりますし、愚痴を言う人の怒りに影響されないだけの、陽気な心が必要です。
まとめ
愚痴が多い人の問題は、結構根が深かったりしますし、すぐに解決する問題でもありません。
愚痴が多い人はつらい状況にあるので、頭から否定せずなるべく優しく接してあげてくださいね。
また、愚痴が多い人の影響をいかに受けないかということも大切です。
愚痴が多い人と付き合うには、自分が明るい心を持っている事が大切なので、自分自身が日々楽しくいられる工夫をすると良いと思います。