日本では「台風」という言い方が一般的ですが、アメリカなどでは「ハリケーン」と言われていたり、インド方面では「サイクロン」という名前があったりします。
一体この「台風」「ハリケーン」「サイクロン」の違いは何なのでしょうか?
そこでここでは、
- 台風・ハリケーン・サイクロンの違いと名前の付け方
- 越境台風とは?
について、わかりやすくまとめてみました。
台風・ハリケーン・サイクロンの違い
違いを結論から先にいうと、
昨日発生の台風17号は「ハリケーン」だったものが「台風」に名称が変化したものです。よく「ハリケーン・台風・サイクロン」の違いは?という質問を受けるので、解説図を作りました。いずれも発達した熱帯低気圧ですが、存在場所で名称が変わります。 pic.twitter.com/9ugpL1wDpC
— KRY気象予報士 山本昇治 (@tenki_KRY) 2015年9月2日
台風
日付変更線(東経180度)から西で、赤道より北の「北西太平洋」「東シナ海」で発生した熱帯低気圧のことを「台風」と呼びます。
台風という表現は、日本だけ。
ハリケーン
日付変更線(東経180度)から東で、赤道より北の「北大西洋」「カリブ海」「メキシコ湾」で発生する熱帯低気圧のことを「ハリケーン」と呼びます。
アメリカ映画やニュースなどで、「ハリケーン」をよく聞きますよね!
サイクロン
北部インド洋、ベンガル湾、太平洋南部で発生する熱帯低気圧のことを、「サイクロン」と呼びます。
サイクロンは掃除機で良く聞く名前ですね!
日本基準と世界基準の違い
日本の台風は独自の日本基準で、世界基準と少し違いがあります。
- 日本の台風の基準は、低気圧の中心付近の最大風速34ノット以上
- ハリケーン、サイクロンの基準(世界基準)は、低気圧の中心付近の最大風速64ノット以上
と、定義に違いがあります。
越境台風とは?
ここで、時々話題になる越境台風についても説明します。
【越境台風とは】
アメリカ側の「ハリケーン」が西に移動し、日付変更線(東経180度)を超えて、日本の領域に入り「台風」となることを言います。
FEAS516に越境台風らしきものが映り始めた。
対象はHurricane 10E (Hector)、現在ハワイ東方沖を西に向かって進行中。 pic.twitter.com/FAntIyi8fx— 全部のせ大満開たかぴー(長谷ぴなこ)@これからも勇者部とよさこい部と共に (@loveeearth) 2018年8月7日
台風・ハリケーン・サイクロンの名前の付け方
台風の名前の付け方
台風は「1番から140番までの名前リスト」があり、台風の発生順番に名前が付けられます。
- 台風の1番は、カンボジアが名付けた「ダムレイ(意味は像)」
- 台風の19番は、日本が名付けた「ヤギ(山羊座から取る)」
- 台風の140番は、ベトナムが名付けた、「サオラー(ベトナムレイヨウ)」
となっています。
この140の名前リストは、およそ5年で一周するようです。
ハリケーンの名前の付け方
ハリケーンも「名前リスト」が存在し、毎年アルファベットのAから順番に、男女交互で、人物名が使われます。
当初は女性ばかりの名前でしたが、男女同権で、男性名と女性名の交互で呼ばれるようになりました。
有名なのは、「ハリケーン・カトリーナ!」
ハリケーンの名前リストの組み合わせは6通りで、6年ごとに同じ名前リストが使用されるため、同じ名前のハリケーンが出てきます。
サイクロンの名前の付け方
サイクロンも、台風とハリケーンの名前の付け方と同じく、名前のリストがあり、それを順番に使っています。
結局、台風・ハリケーン・サイクロンも名前の付け方は一緒です!!
まとめ
- 台風・ハリケーン・サイクロンの名前の違いは、温帯低気圧の発生地域の違い
- 台風・ハリケーン・サイクロンの名前の付け方は、「名前リスト」を使っているのは同じで、名前リストの名前が違う
ということですね!
調べてみると、特に深い意味があるわけではなく、単純に付けているようでした!!