人は簡単に変われると言いますが果たしたそうでしょうか?
結論を言うと、私は簡単に変われないと思っています。
人が変わる場合として、
「自己暗示・洗脳にかかって一瞬に人が変わる」
「自分の中の人格が入れ替わって一瞬に人が変わる」
ということはありえます。
また、人は一日の中でも決まったパターンで人格が変わっています。
しかし、その人格が変わるパターンはずっと一緒で、多くの人はそのループから抜け出せないのです。
これを仏教で「無限地獄」と言うわけです。
ここでは、
- 人間の区別や段階
- 人は変われるのか?
- 変われない人の特徴
- 人が変わる方法やきっかけ
について、本気で変わりたいという人に向けて、この記事を書きます。
人間の区別
まず、人間の前提について少し説明します。
人間には明確に「人間存在としての段階」があります。
もっとハッキリ言うと、明確な区別が存在します。
区別であって、差別ではありません。
これに賛同する人も、反対する人もいると思います。
具体的に、説明します。
心の中身が違う
人間が生まれた瞬間に、すでに1人ひとり個性も、反応や行動傾向が全く違います。双子ですらそうです。
あるものを見た時に「恐れる人」もいれば「喜ぶ人」もいて、人それぞれ異なります。
この違いを作っているものは、「生まれながらにその人間が心の中に持っている中身」です。心の中にどのような要素が溶けて入っているのかがポイントになります。
心を水に例えると、澄んでいてクリアな水の人もいれば何かが混ざって濁っている人もいるとイメージするとわかりやすいかもしれません。
喜びやすい心の傾向を持つ人もいれば、怒りやすい心の傾向を持つ人もいます。
心の違いは思いの外大きい!
そして、さらにポイントなのは、心の中身は人間が想像する以上に違いがあるということです。
ある人は心の力を5/100(100あるうちの5)使えます
また、ある人は心の力を50/100(100あるうちの50)使えます
この時点で心の力・能力は10倍の開きがあります。
つまり、最初の段階で人間の能力差がこの時点で10倍あるのです。
この数値はわかりやすくイメージしやすいように仮に付けたものなので、人によっては100倍も違う場合も考えられます。
この差を作り出しているのは、主に「そもそもの自分の個性」と「幼少期の環境・特に親」で決定します。
この心をうまく使える人と使えない人の違いは、
- 感情の麻痺
- 多くのネガティブな観念
- 多くの怒りや恨みの感情
がどれだけ心の中に入り込んでいるかによって異なります。
人間の存在の段階図
さらに人間存在の区別をわかりやすく説明するために、以下の表で説明します。
六道輪廻
六道輪廻の話で有名な天道〜地獄道までの段階の表です。簡単にそれぞれに解説を入れています。
天道 | 天界からから人間を救うために来た人間 |
---|---|
人間道 | 本能や無意識に支配されず、意識的に人間らしく生きられる人 |
修羅道 | 人生は戦いだ!と言わんばかりに常に争っている人 |
畜生道 | 動物のように生存本能だけで行きている人 |
餓鬼道 | 自分の欲のためなら他人を傷つけても構わない人 |
地獄道 | 人間への怒り・恨みから逃れられない人 |
先程の心の段階をわかりやすく言うならば、生まれながらに地獄道や畜生道に落ちている人もいるわけです。
★生まれながらに「人を殺さざる負えない状況(恨みの心)」に置かれる人間がいるのです。
★また、生まれながらに「全力で人を助けられる心(愛の心)」を持っている人間もまたいるのです。
何のカルマなのか、わかりませんが現実を見るとそうなっているのです。
人間の段階が違うと通じない
「人間道の段階の人」と「餓鬼道の段階の人」が話しても、心の中身の前提が異なっているので根本的に話が通じないのです。
恨みの感情をそもそも持たない人間の世界認識と、恨みの感情を持つ人間の世界認識はまるで異なるためです。
人間の前提がみんな自分と一緒だと思い込むから、そもそもの話が成り立たないのです。
また、畜生道に生まれついている前提を持つ人間が、立派な人になろうとして天道タイプを演じる場合もあります。
これは演じているだけで、実は本質的に人間が変わっているわけではないのです。「進歩したつもり、成長したつもり」という幻想・ファンタジーです。
このような人が本当に変わるためには、畜生道にいる自分をハッキリと認め受け入れることが最も重要です。
残念ながら多くの人は、自分がクズだと認めるのが苦手で、すぐ立派な人間になろうとしてしまいます。
自分の心の中にあるものを無視して、なかったことにして、先に進むことはできません。
「見なければなくなる」というのも幻想です。
人間はみんな違う
ここから先はテーマとズレるので深掘りしませんが、ここまで説明した理由は、多くの人は「人間はみんな一緒」と思い込んでいるからです。
まず、その誤った世界認識を手放す必要があります。
人間はみんな違うのです。
生まれながらの人間の段階、与えられているもの、役割がみんな違うということを、まず前提として共有する必要があります。
つまり、人との比較は本質的に成り立たない!ということなのです。
- 常に自分自身は、この世で唯一絶対の私であり、
- 自分の答えを知っているのも、この世で唯一絶対の私だけです
ここを認識した上で、人間が変わるということに関して、書いていきます。
人は変われるのか?
ここから人間が変わるということにフォーカスして話を進めていきます。
人間が変わるということの内容にも、様々な種類があります。
ここでは「人が変わる場合の典型例の3種類」を紹介します。
人が変わる場合1:自己暗示・他者洗脳
人は生まれながら集団的な暗示にかかりやすい傾向があります。日本でいうと空気・同調圧力と言われるものですね。
自分の軸を持たない人間は、簡単に洗脳・暗示にかかります。また、自分が暗示・洗脳にかかっていることに気づいていません。
また、アファメーションという方法で、自己洗脳することも大流行です。
みんな本当は洗脳されたいと思っている部分があり、また世界はマスコミや教育者含めて洗脳してくる人は本当に多いです。
気をつけていないと、すぐに心の中に入り込まれます。
人が変わる場合2:人格が変わる
人間の心の中にはいくつもの人格が存在します。
ある人には「人格A」が出て、違う人には「人格B」がでます。
また、朝起きた時は「人格C」で仕事に行くと「人格D」が出るなんてこともざらにあります。「営業人格」なんてまさに典型です。
そして、人格が変わっているということに、自分で気づいていません。すべてが無意識に自動的に行われます。
また、突然感情(過去の恨みつらみの感情)が吹き出して、キレる人もいます。
人が変わる場合3:心の本質から変わる場合
これは、自己洗脳しているわけでも、人格が入れ替わるのでもありません。
自分が自分を知ることで、自分(内なる人格同士の分裂)を支配し、コントロールできるようになる状態です。
この状態になることを、「人が変わると定義」します。
「洗脳で人が変わる」「人格が入れ替わることで人が変わる」のは当たり前に起こっていることなので、人が本当に変わることにはなりません。
「洗脳されるパターン」「人格が変わるパターン」自体は無意識化されていて、パターン自体が変化しないので、人間としては変わることがないのです。
変われない人の特徴
まず、変われない人の特徴を上げます。
変われない特徴1:感情が麻痺している人
感情が麻痺している人は、まず感情を取り戻す必要があります。
過去の傷ついた経験から、自己防衛として感情を麻痺させて楽になる方法を身につけてしまった人に多いパターン。
話していても、機械と話をている感じがするような人です。
変われない特徴2:妄想に逃げ込んでいる人
自分の頭の中の妄想世界に逃避していて、現実を認識できなくなっている人。
自分がやってることも見えなければ、他人がやっていることも見えません。
興味は自分の脳内の妄想だけ!
こういう人は、自分も他人もまったく見えないので、まず現実に目覚める必要があります。
このタイプは、「引き寄せ」「占い」「洗脳」「暗示」にハマりやすく、脳内の妄想でハッピーになれればそれで良いのです。
また、脳内妄想が強いので平気で嘘をつけるし、もはや自分が嘘をついていることもわからなくなっている場合もあります。
ただし、こういうタイプの人にも必ず現実が押し寄せます。どこかの時点で現実に目覚めざる負えなくなります。
その時が、勝負ですね。
変われない特徴3:今の自分を守る人
何を言われようが、常に自己正当化・自己保身に走る人は、変わりようがないです。
馬の例えと一緒で、馬を泉に連れて行っても、水を無理やり飲ませることは出来ません。馬が水を飲みたいと自ら意志しない限り無理です。
「変わりたい!苦しみを乗り越えたい!」という自分の意志がない人間は変われません。
自分を守る人は、守る理由が必ずあるので、その本質観念を見つけて解除する必要があります。
【変われない人まとめ】
変われない人の特徴は、「感情麻痺・妄想逃避・自己保身」です。
この3つの特徴はそれぞれ手を取り合っているので、変われない人はこの3つを同時に持っています。
人が変わるきっかけ
人が変われない原因が、「感情麻痺・妄想逃避・自己保身」でした。
そのような人が変わるきっかけは、「痛み」「苦しみ」です。
- 感情を麻痺させられないような痛み!
- 逃避できない現実の苦しみ!
- 自分を守ることのできない状況!
などが、本気で人を変えるきっかけになります。
ライオンが、「愛する我が子を千尋の谷に落とす!」かのように、変わらない人は何者かに千尋の谷に落とされます。
それでも気づかない人もいるでしょうが…。
人が変わる方法
最後に人が本当に変わる方法についてまとめておきますが、あえて厳しく書きます。そこまでしないと、気づけないので。
人が変わる方法1:自分の現在地を知る
変われない人は、自分をあまりにも知りません。
自分を知らないので、自分がどこに行きたいのかもわかりません。
また、自分を知らないのに、今が嫌だからと言って、どこかへ行こう(逃避)としてしまいます。
自分を知らない最も大きい理由は、「感情や感受性が相当麻痺しているため」「痛みを感じない心になっているため」です。
わかりやすくイメージで言うと「生けるゾンビ」です。
「あなたはゾンビ」なんだと言われればショックかもしれませんが、紛れもなく「ゾンビ」なのです。
ゾンビに、自分に自由意志はなく、他者などの環境や本能に左右され、あてもなくさまようだけです。
だからこそ、ゾンビ状態の自分を知りましょう。
【自分を知る方法】
①自分の過去を年表を作るなどして、振り返る
②振り返る時は、感情がとにかく大事!「どこで・何を感じ・どうしたのか」
③探っていくと、ネガティブな感情が必ず溢れてくるので、それをちゃんと感じること。ネガティブは決して悪いものではありません。
④その結果、自分がどんな本質的な観念や動機を持って生きているのか知ることができます。
私の場合は、自分自身の「自己保身・プライド」と人間に対する「敵意・恨み・復讐・殺意」でした。
六道で言うと、「地獄道」まっしぐらコースです。
これを受け入れるには、かなりの時間を要しました。
人が変わる方法2 :自分を縛るものを知る
自分を知るのに近いのですが、変われない人は自分が何に縛られているのか知りません。
縛られている観念は、大抵「こうでなければならない!」「こうしなければならない!」という自分を抑圧するものです。
わかりやすく例えます、
縛られていない人=変わりやすい人
手錠(観念)で縛られていない人間は、すぐに動けてやりたいことがやれます。
ここでは自分を制限する観念を「手錠」に例えています。
こういう人は、すんなり引き寄せ系、ポジティブシンキング系がハマるタイプです。
そして、どんどん可能性を追っていきます。
縛られている人=変わりにくい人
手錠(観念)で縛られている人間は、理想を描いて動こうとしても、手錠に縛られてどこにも行けないのです。
このタイプの人が人間の95%以上です。
このタイプの人が引き寄せ系やポジティブ系にハマると、動こうとしても観念に縛られて動けないので、脳内で妄想逃避します。
「できているつもり」「すごい人間のつもり」という悪いプライドばかりが増長します。
そして、心がさらに内部分裂します。
「理想の自分」と「現実の手錠(観念)に縛られた自分」との間の葛藤が激しくなるためです。
このタイプの人が真っ先にやらなければいけないことは、今の自分が何に縛られているのか?観念と向き合い、取り除くことが先です!
スピ系や成功哲学系は相手を見て語りません。そのため、このような内なる分裂を促す結果となります。
【自分を縛る本質観念例】
- 自分はダメな奴だ
- 私は誰にも愛されない
- 私には価値がない
- 私の存在が迷惑なんだ
- 私にはできない。無能である
- 私は他人よりも劣る
など。
基本的に、自分を否定する観念が多いです。
このような観念を持っていて、やりたいことができるはずはありません。
しかし、ちゃんと向き合えば必ず外せます!
向き合わないからこの手錠が外せないのです。
多くの人は、自分は縛られているのに、縛られていないと思い込み、突っ走ろうとするからいつまで立っても抜け出せないのです。
人が変わる方法3:自分がやりたいことをやる
多くの人間は、暗く、弱く、抑圧し、心の中に復讐心・妬みなどを抱えて生きているのが現実です。
そのまでは暗くなるばかり。
困ったもんです。
そこで、シンプルに自分がやりたいと思ったことを日々やること。行動することが大切です。
変われない人は、感情が麻痺しているので、「やりたいかどうかわからない」という場合も多いと思いますが、ちょっと気になったら即やる!全部やる!位でちょうどいいと思います。
人が変わる方法4:ネガティブな感情を出しまくる!
これは私の経験ですが、感情が麻痺していたり、変われない人は、心の奥底に膨大な怒りの感情が積もり積もっています!
「積年の恨み」というやつです。
最初はそんな感情はないと無視しているのですが、一旦気づき出すと出るわ!出るわ!すごいものです。
それを発散させる方法を自分で考えると良いです。
大声を出す、何かを殴る、枕を切り裂く、なんでもOK!
人が変わる方法5:今の自分と向き合い続ける
今の自分に過去のすべてが現れています。
いま、ここの自分を徹底的に観察することで、多くのことが見えてきます。
- 「なぜ、ここで怒ったのか?」
- 「なにが嫌なのか?」
感情が揺さぶられるたびに、その都度「内省」する習慣を持つと様々なことに気づけると思います。
自己否定と内省は別物
注意点としては、観察するのであって、自分を批判するなどの判断はしないこと。
「こんなことで怒る私はなんてダメな奴なんだ!」とは思わないこと。
判断して自分を批判する行為は、今の自分を受け入れていない証拠です。つまり、今の現在地の自分を否定しているのです。
自己否定するのは当たり前の行為なので、その時も「なぜ、私は自分を否定するのか?」と常に内省して行きます。
この内省の深掘りはかなり効果的です。
人が変わるのは大変
人が変わる方法で、効果がありそうなものをいくつか上げました。
これらの方法は、言うのは簡単ですが、やるのは大変です。
また、やり続ける内に、観察や内省の深掘りのレベルが変わってきます。
多くのことに気づけるように必ずなり、自然と人間が本質的に変わり始めます。
人は徐々に徐々にじわじわ変わっていきます。一瞬で変わることはほとんどありえないと思います。
そして、自然と周りの人がなにか変わったねと気づいてくれます。
焦らずじっくり腰をすえてやる
恐怖心から、「早く変わらなきゃ!一瞬で変わりたい!」と焦るのは、現状否定で、今の自己否定です。
その方向性では、まず人は変われません。
どんな惨めな自分、恨みや復讐心を持つ自分を受け入れ、現状を肯定した上で、じっくりと自分と向き合い続けることが大切です。
まとめ
人が変わるのが簡単な人はいますが、全人口の5%未満だと思います。その他の95%は、多くの観念に縛られているのが現実です。
だからこそ、「人はそうそう変われない」「人間は違う」「唯一絶対の自分」「答えは私のみが知る」という前提からスタートした方が変わりやすいと思います。
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