米ウォールマートが西友を売却することを発表しました。売却が成功すれば、米ウォルマートの日本市場から撤退を意味します。
西友は東京の駅中や都心部、また地方など全国に出店している大手のスーパーです。
売却の金額は5000億円規模とも言われ、売却先次第ではスーパー業界の大型再編となります。
もし、イオンと西友が経営統合することになったら、日本中がイオンになりそうな予感が!
そこでここでは、
- なぜ、アメリカのウォールマートは西友を売却するのか?
- 西友の売却先・買い手はどこになるのか?
について、まとめてみました。
米ウォールマートが西友売却する理由
西友を売却する主な理由は、
- amazonなどのネット通販との競争
- 人口減少する日本よりは、人口が増えるインド・中国市場を狙いたい
と考えられています。
これは米トイザらスの全店舗閉店時もそうでしたが、もはや物はネットで買う価値観が強い時代です。
- ネットのほうが、安く
- ネットのほうが、取り扱い商品も多く
- ネットのほうが、口コミも多く
- ネットのほうが、店舗に行く手間もいらない
amazonなどのネットにこれだけのメリットがあると、賃料や人件費がかかる店舗経営はきつくなって行きます。
ウォルマートも西友の徹底的な経営の効率化を行っていますが、
- 2016年は、およそ2億円の赤字
- 2017年は、赤字が出ない程度
もはや店舗経営の限界が来ているとも言えそうです。
今までも日本市場に、外資系スーパーが何度か入っていますが、撤退しています。
- 2005年:フランスのカルフールが日本から撤退
- 2013年:イギリスのテスコが日本から撤退
外資系スーパーは意外と、利益が立たなければ、辞めちゃう。損切りが早いとも言えそうな気がします。
米ウォールマートは、時代を見越して、日本での店舗経営は今後もうキツイと判断したのだと思います。
その証拠に、
- アメリカの通販企業「ジェット・ドット・コム」の買収
- 中国の大手通販企業に出資
- インドの通販企業「フリップカート」の買収
などを、行っています。
米ウォールマートは、「中国やインド」と「ネット通販」に活路を見出そうとしているようです。
西友の売却先・買い手はどこ
西友の売却先はまだ決まっていません。
売却先として複数の流通大手や投資ファンドなどに、打診をしている模様。
西友は日本全国に300店舗以上あり、働く人も多く、流通も全国規模です。
そんな超巨大スーパー「西友」を買うのはよほど、母体がしっかりしているところではないと難しい。
かなりリスキーな判断とも言えます。
と、考えると候補は、
- イオン
- サミット
- ライフ
辺りなのかな、と思ってしまいます。
個人的には、イオンが来そうなきがしますね。
★(2018年7月13日:追記)
ロイターから新たな発表がありました。
米ウォールマートの広報担当者の発表で、
- 西友の売却を決めてはいないことを明言
- また、売却先との協議は行っていない
- 引き続き日本事業に従事する
と、述べています。
西友が好きな人からするとホッとしますよね!
米ウォールマートが西友を売却するとの日経新聞の報道は、全く根拠がないわけではないので、今後も西友が売却される可能性はあると思います。
日経新聞も売却先を探しているという情報から報道したと思うので、実は、売却先を探していたけれど「どの買い手も良い条件で買ってくれなかったので継続するしかない!」となった可能性もありますね。
まとめ
店舗とネットの値段を必ず比較して安い方を買うようになったりと、昔に比べて、顧客がかなり賢くなっています。
これは西友だけではなくすべての店舗経営にも言えることですが、もはや低価格路線だけではスーパーの生き残りは難しい。
今後は、ますますネット全盛の時代がやってきそうです。