東京湾アクアライン付近でクジラが現れるなど、東京湾でクジラの目撃情報が相次いでいます。
東京湾にクジラが出現したことで、「地震の前兆?」「首都直下型地震が来る?」など不安になっている方もいるかもしれません。
不安になる方がよく知っている知識は、「地震が来る前には、動物の異常行動の報告がある」というものだと思います。
そこでここでは、「東京湾クジラの出現は地震の前兆?」「東京湾にクジラが出現したのはなぜ?」「動物と地震の因果関係」について、わかりやすくまとめてみました。
東京湾クジラの出現は地震の前兆?
結論から先にいうと、クジラと地震の因果関係はわかっていません。
つまり、
となります。
というのも、クジラの生態自体がわかっておらず、また、地震の発生メカニズムもわかっていないのです。
つまり、
という結論になります。
ただし、「地震が来る前には、動物の異常行動が多く見受けられる」というのは過去からの事実でもあります。
この予測は、統計から来ます。
動物の異常行動と地震の因果関係
動物と地震の因果関係で、直近の大きな地震の例は、
【1995年】阪神淡路大震災の時は、地震2日前にイルカ87頭の座礁
【2011年】ニュージーランド地震の時は、地震前日にクジラの群れ座礁107頭
【2011年】東日本大震災の時は、地震の3日前に三陸に348頭の座礁、1週間前に約50頭が座礁
などがあります。
その他にも、地震の前には
- マグロの大豊漁
- イワシの群れが大量に打ち上げられる。
- 犬や猫の異常行動「やたらと鳴く」「おびえ、徘徊する」
- ネズミの集団行動
- 深海生物の捕獲
など、多くの動物の異変が報告されています。
私達は、地震のメカニズムもクジラの生態もわかりません。その場合、地震と動物の因果関係を知るには、過去に起きた現実のデータから予測をするしかありません。
ここまで見てきたように、これだけの報告があるということは、地震と動物の因果関係がないとは言えないと、個人的には思います。
ただし、今回東京湾に迷い込んだクジラは1頭のみで、クジラの群れではないので、地震との因果関係はそこまで大きくないように思われます。
東京湾クジラの出現はなぜ?
では、「なぜザトウクジラが東京湾に迷子になって現れたのか?」について、いくつか理由が考えられます。
- 海底での地割れなどの結果、地場が乱れ、方向感覚がおかしくなってしまった
- 母親クジラと別れてしまったため、方向がわからない子クジラが間違って東京湾に入った
- エサを追って東京湾に入った
- シャチなどの敵から身を守るため逃げていたら、東京湾に辿り着いた
これらの可能性は考えられますが、実際のところはクジラに聞いてみないとわかりません。
直近では2018年に東京湾でクジラ(ザトウクジラ)が出現し、東京ディズニーランド付近、海蛍、東京ゲートブリッジと様々な場所で、目撃情報が相次いています。
この時も鯨が現れた原因は不明です。
それほどまでに、人間には、わからないことだらけ!
人間は色々なことをわかっていると思いこんでいますが、実際の世界の現実は、膨大なわからないことの上に、成り立っています。
まとめ
クジラ1頭が、東京湾に迷い込んだのは、おそらく地震とはそれほど関係がないと考えられます。
しかし、クジラの大漁座礁などがあった場合は、過去の統計上、地震に対する警戒はしておいたほうが良いと思います。
結局、動物と地震の因果関係がわからないため、最後はその説を「信じるか」対「信じないか」という信仰の対立になりやすいです。
ものの見方が真逆になるのは必然ですね。
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