生きづらさを感じる。生きるのが辛い。親が嫌いだ。人間関係がうまくいかない。常に自己否定感や罪悪感に苛まれる。
だから私はアダルトチルドレン(通称:AC)なのか?
しかし逆に、これらを感じないで生きている人はいるのだろうか?と疑問にもなる。
これらを感じる人がアダルトチルドレンならば、ほとんど全員がアダルトチルドレンにならないでしょうか。
ここにはすでに、人は生きづらさを感じてはいけない、生きることが辛くあってはいけない、人間関係がうまくいかないことはダメだ、という前提があります。
そもそも、心理学者がそういう人たちをカウンセリングする時不便なので、定義したくてとりあえず「アダルトチルドレン」という言葉を付けたとも考えられます。
よく言われる言葉に、「言葉(概念や定義)が生まれたから、症状が生まれた」。言葉の定義がなければ症状もなかった。基準が生まれたから、病気が生まれた。
心理学者やカウンセラーは患者を治した数が多いのか、金を巻き上げただけで終わったことが多いのかも検証に値すると思います。
ここでは、アダルトチルドレンとは何か?生きづらさから解放される方法はあるのか?を考えてみます。
アダルトチルドレンとは?
まず、アダルトチルドレンの定義とは?
最初は、アルコール依存症の親のもとで育った人間と定義されていました。その後、機能不全家族の中で育ち、虐待されるなど愛情を与えられずに育ち、大人になってからも心に傷を抱えている人と定義されていいます。
病名ではなく、あくまで概念です。
そこで、よく考えてほしいのですが、この定義がそもそも漠然としすぎていて定義になっていないのです。
機能不全でない家族はあるのか?
正直、機能不全でない家族がこの世に存在するのかがわかりません。
機能不全の家族が存在するためには、健全な家庭のモデルがなくてはなりません。
健全な家庭とはなんでしょう?健全な家庭の定義があったとして、健全な家庭にみんながなるべきなのでしょうか?そして、実際に健全な家庭になれるのでしょうか?
おそらくなれはしないのです。
この前提にある、理想主義が問題だと思っています。
理想が病気を作り出す
最初になれもしない理想を設定して、今あなたが辛くて惨めな理由は、あなたの環境が理想的じゃなかったからという理由付けにしているだけなのです。
その理由づけで、安心するアダルトチルドレンは救われたつもりになれるだけです。誰もが今ある自分の責任は、自分のせいだとは思いたくはありません。どこかで誰かのせいにしたいのです。
自分以外のせいにできる理屈、理論があれば簡単に飛びつきます。しかし、それは真実ではないので救われません。
わかりやすい例で例えます。
正常な家庭環境、正常な精神状態を設定するから、異常な家庭環境、異常な精神状態が生まれます。その結果、自分はおかしいのかな?と思い出すのです。
自分の人生は自分だけのもの
自分の過去、自分の家族、今の自分、これはこの世でたった一人の自分自身にだけ用意されている道です。
あなたと全く同じ条件で生きている人間はこの世にいないのです。ここはとても大切な認識です。
あらゆる理論、あらゆる法則があったとしても、あなたに適用されるかどうかはわからないのです。
あなたに用意された道は、その他大勢のための道ではないからです。
あなたと同じ条件で生きている人間がいないということは、対処法もあなた個人のオリジナルでなければならないし、あたなの目的もあなたのオリジナルにならざる負えないのです。
そもそもが、みんな違う人間で、同じ基準を持ち得ないのです。個人について言うならば、そもそも比較自体が成り立たちません。
あなたにとって答えが正しいかどうかは、「あなたによる」としか言いようがないのです。常に答えは、「人による」のです。
マスコミの作る空気
ここでマスコミの全体主義と価値観の押しつけを少しみてみたいと思います。
マスコミが取り上げるのは基本的に事件かすごい人間です。
マスコミ全般が取り上げるすごい人間。
勉強が凄くできる。ノーベル賞を取った。将棋で何連覇した。相撲で何連勝した。日本人離れした美女。年商何億の成功者などなど。とにかくマスコミが取り上げるのは普通の人ではなく、自分の周りにいないような「すごい人」なのです。
これは、普通の人間に無意識的にすごい人は素晴らしいという価値観を植え付け、同時に自己否定を植え付けます。
今のままのあなたではダメだ、もっと頑張れと。
これは無意識に日本国民が共有している価値観になっていきます。いわゆる空気ですね。
つまり、こういう空気の中に生きているということは、無意識に自己否定感を持たざる負えない環境にいるとも言えます。
だからこそ、マスコミ、権威、権力、言葉、思想すべてを疑った方がいいのです。そして、それらを全て一度捨てて、自分の感覚を信じていた子供心で生きてみることをおすすめします。
アダルト・チルドレンからマスコミ批判になっちゃいまいましたが、本当に言葉や概念は危険なので、気をつけましょう。
では次に、自己否定感や罪悪感から解放されるにはどうしたらよいのか?