自分で自分を否定したいと思っている人はいません。しかし、幼少期の家族関係や人間関係から宿命として自己否定感を持たざるを得ない人は多いと思います。
「私には存在する価値がない」「誰も私を愛さない」「私は不要な存在である」
私も自己否定感には相当苦しめられてきました。
この自己否定感のたちの悪さは、私達が想像する以上に自分の人生を破壊させます。自分の可能性をことごとく破壊します。
私たちはこの自己否定感というものに取り憑かれているにも関わらず、自己否定感を持っていることを否定し、無意識化させている場合も多くあります。
無意識化させると、自己否定感に取り組むこと自体が難しくなります。
ここでは、自己否定感について真正面から向き合い、自己否定感を治すにはどうしたらいいのかについて、考えてみたいと思います。
自己否定感の自覚
私は、この自己否定感を持たない人間は、この日本には少数しかいないと思っています。
ほとんどの人間はこの自己否定感を意識的か無意識的に持っています。
まず、これを持っていることを自覚しないことには向き合いようがありません。
人生がうまく行っていない、自分で人生をある程度コントロールすることができないと思っている人は、この自己否定を持っている可能性が高いと思います。
「本当はこうしたいと思っているのに!そうなろうと思っているのにどうしてもできない!」
そんな、葛藤が常にあるのではないでしょうか。
自己否定感の破壊性
自己否定感を持っていることを自覚することと、同時に、自己否定感の破壊性を認識することもとても大事です。
自分の人生を振り返るといろんな場面で、この自己否定感を持っているために自分で自分の可能性を破壊していたことに気づくでしょう。
それは恐るべき破壊力です。
何かをやろうとしても、瞬間的に自分にはできない!と思ってしまう。これはほとんど無意識的に習慣的に自動的に起こっています。
そのパターンに気づいていない人も多いと思います。
恋愛、人間関係、仕事など、あらゆる場面にこの傾向は見え隠れするはずです。
自己否定感が抑圧の原因
やりたいことがあったとしても、自分の中にいる自己否定感がその衝動にカウンターを食らわせ、打ち砕だきます。
あの人に告白したい!仕事で独立したい!あの人が嫌い!旅に行きたい!そういう欲求が自分の中に瞬間的に芽生えます。
でも、告白して断られたら…。独立して失敗したら…。これを言ったら嫌われる…。旅に行って帰ってきたら、仕事につけないかも…。
これはわかり易い例ですが、もっと細かいものが日常的の中に見つけられると思います。
自己否定が続くと「うつ」や「無気力」に
自分がやりたいことをずっとやれないと、自己否定感から無力感・無気力に陥り、もう私にはなにもできない。死んでいるかのようだ。という状態がいずれ来ます。
これが「うつ」や「無気力」という状態です。
自分がこうしたい!と思っていても、もう一人の自己否定感の自分が必ず攻撃し、打ち砕くのだから、無気力になるのはある意味当たり前とも言えます。
まるで、モグラたたきのようです。
ここで知ってもらいたいことは、自己否定というもう一人の自分が自分を破壊する破壊力です。
ここまで、あなたの人生を破壊してしまうのです。
自己否定感とは?
自己否定感とは、自分で自分を否定することです。
- この世でたった一人の自分を「自分が認めないこと」
- この世でたった一人の自分を「自分が受け入れないこと」
- この世でたった一人の自分を「自分を表現しないこと」
- この世でたった一人の自分を「自分が愛さないこと」
これは無意識的にしろ、意識的にしろ自分が自分にやっています。
自分がやっていることを、他人のせいにするという誤魔化しをしてしまうと、自己否定感から逃れることは難しくなります。
自己否定感の原因は?
- 幼少期の親
- 生まれ持った魂の質
- 生まれた時代の教育や文化
この辺りが原因としては最も強いと思います。
よく親の問題で毒親やネグレクトとして言われたりします。
- 親が子供に無関心
- 親が子供を愛せない
- 親が過干渉
などいろいろあると思います。
このように、外面的に見えることも大切なのですが、私が問題だと思っているポイントは、親自身が自己否定感を持っていることです。
親が自己否定感を持っている=子供も自己否定感を持つ
親の自己否定感は必ず子供に感染します。これは逃れようがほとんどないと思います。自己否定感の感染力はかなり強いです。
生まれ持った魂の質が高い人間はもしかしたら大丈夫なのかもしれませんが、かなりレアケースだと思います。
逆に親が自己肯定感を持っていれば、自然と子供も自己肯定感を持つようになります。
親の自己否定感が本質
ここで大事なポイントは、親が子供を褒めるか。褒めないかではなく。親が親自身に自己肯定感を持っているか持っていないかが問題となっていることです。
ここを履き違えないで下さい。
自己肯定感を持たない親が褒めても、それは嘘だと子供はわかっています。そんな弱々しい、確信のない褒め方をされても逆に寂しいだけです。
自己否定を持っている人間は、他人をどうしても否定的に見てしまいます。また、自分を信じていないので、他人のことを信じることもできません。
つまり、自分の子供を信じることはできないし、本質的に否定的に見ざる負えないのです。本質は否定しているのに、言葉だけで褒めると子供はさらに混乱してしまいます。
もし子供に自己否定感を持たせたくないなら、親自身が自己否定感をなくす以外にありません。
自己否定感の原因探し
自分が持っている自己否定感の原因探しは、必ずやったほうが良いです。
原因探しでやると良いのは、親をなるべく客観的に観察することです。
言葉がけ、行動、動機などを細かくチェックしてみて下さい。
言葉に常に否定語が入っていたり、すぐに反論されたりする、話をそもそも聞いていない、ということが見えてくると思います。
そして、自分の行動も同時に観察して下さい。必ず親と同じよな行動をしてる面があります。
この原因探しや観察をなるべく時間をかけてやることが大事です。
このプロセスをすっ飛ばしてすぐ明るく楽しくポジティブにと行っちゃうと、自己否定感は残り続けます。
自分の自己否定感の本質を見つけられていないということは、自己否定感を解消する鍵を手に入れていないということに等しいからです。
次に、自己否定感を治す方法を見たいと思います。