ムカデがとにかく怖い…。
家の中で這っている姿を見つけるとかなりの恐怖…という方も多いのではないでしょうか。
ムカデは冬は冬眠しているため見かけることはめったにありませんが、春から秋までの比較的長い期間いろいろな場所に出没します。
そもそも家に入ってくるムカデについて
- どこから入ってくるの?
- 侵入を防ぐ対策が知りたい
- 駆除する方法は?
- ムカデの毒は危険って聞いたけど…
- 刺された場合の応急処置の方法は?
- ムカデに似た虫も注意が必要?
などといった疑問もたくさんありますよね。
そこで、ここではムカデについて分かりやすくまとめてみました。
ムカデの侵入対策
どこから入ってきたのっ!?と家の中を這っているムカデを見て愕然とした経験がある方も多いのではないでしょうか。
ムカデはどこから入ってくる?
ムカデは隙間があればどこからでも入ってきます。
例えば…
- ドアの隙間
- 窓や網戸の隙間
- 通気口や天井裏の隙間
- 畳の隙間(床下から来ます)
- シンク下や排水口の隙間
- 換気扇の隙間 など
1ミリ程度の僅かな隙間でも平気で入ってきます。
また、壁を登ることもできるので2階でも3階でも入って来ますし、高層階であっても排水口をゆっくり登り続けて侵入して来ることもあります。
ムカデの侵入を防ぐ4つの対策
- 家の周りのジメジメした場所をなくす
- 洗濯物に注意
- 侵入口を防ぐ
- 家の外周にムカデ駆除剤を撒く
対策1:家の周りのジメジメした場所をなくす
ムカデは家の周りに自分たちの住処を作り、家の中に餌を見つけると侵入してきます。
まずは、家の周りでムカデが生息しそうな場所をキレイにしておきましょう、
ムカデが好む場所「ジメジメしていて湿った場所」です。
特に以下の3点はムカデが好む場所なのでできるだけなくすようにしてください。
- 植木鉢の下
- 落ち葉や木材の下
- 草の生い茂った場所
ムカデは水のある場所が大好きな生き物です。「エサよりも水が好き」と言われるほどです。
植木鉢を持ち上げた時、湿っている場所にムカデがいてビクッと驚いた経験がある方も多いですよね。
逆に言えば乾燥が大の苦手なので、
- 「植木鉢をこまめに動かしたり直置きしないようにする」
- 「湿気が溜まりそうな場所はキレイに掃除しておく」
などなるべくカラッと乾燥した状態を保つようにするのもムカデを防ぐのに効果的です。
対策2:洗濯物は叩いてから取り入れる
意外と多いムカデの侵入経路で多いのが洗濯物です。
外に干した洗濯物にムカデがついていて、そのまま一緒に部屋の中に取り込んでしまう、というケースです。
寝ようと思ってムカデと遭遇したら顔面蒼白…です。
特に…
- 日没を過ぎてから洗濯物を取り込む時
- 強風の日
- 雨上がり後の晴天
は、ムカデが洗濯物に付きやすいのでよく確認してから取り込むようにしてください。
対策3:侵入口を塞ぐ
隙間を好むムカデは僅か1ミリしかない隙間でも入り込むことができるので、隙間があれば塞いでおきます。
住宅のやひび割れや亀裂、網戸の隙間、畳の間などからも入ってきます。
コーキングを利用すれば隙間は簡単に埋めることができるので是非試してみてください。
【コニシのコーキング】
【パオックのコーキングガン】
コニシのコーキングを、パオックのコーキングガンに入れて使います。
対策4:ムカデ駆除剤を撒く
上記を試してもムカデが室内に入ってくる…という方におすすめは家の外周ムカデ駆除剤を撒く方法です。
散布した駆除剤の上をムカデが歩くと、殺虫剤成分がムカデの体に付着します。付着した殺虫剤がムカデの表皮に溶け込み、体内に侵入していくので簡単に駆除することができます、
おすすめの駆除剤は「シャットアウトSE」
シャットアウトSEはプロも使用するムカデ駆除剤です。「重質粉剤」といった通常よりも重い粉タイプの駆除剤なので飛散しにくく、作業中に薬剤を吸い込む危険性が少なくなります。
ムカデの駆除方法
ムカデが家に入って来ないように工夫しても、完全に入って来ない保証はありません。
そこでここでは、家の中に入って来てしまたムカデを駆除する方法をご紹介します。
【ムカデ駆除の3つの方法】
- 殺虫剤の利用
- 瞬間凍殺ジェットの利用
- 熱湯をかける
方法1:殺虫剤を利用する
家の中でムカデを見つけたらスプレー殺虫剤をかけるとすばやく駆除することができます。
ムカデは殺虫剤を噴射した直後は暴れて咬む危険もあるので注意してください。
速効性に優れ、ムカデが暴れにくく短時間で駆除することができます。
方法2:冷却タイプのスプレーを利用する
冷却タイプのスプレーは瞬殺虫成分が入っていないので室内でも安心して使用できます。特にペットを飼っている方におすすめです。
瞬間的に-85℃でムカデの動きを止めるスプレーです。
方法3:熱湯をかける
ムカデは50℃以上のお湯をかけると即死します。
ムカデがでた場所にもよりますが、多少水浸し担っても大丈夫であれば熱湯をジャッとかけてみてください。
家の中で見失ったムカデの対処法
家の中で確かにムカデを見た!でもいない…という場合どこに潜んでいるのかわからないといつどこからはいでてくるのかわからない恐怖がずっと続きますよね。
そこで、隠れてしまったムカデをおびき出す方法をご紹介します。
【用意するもの】
- 大きめのゴミ袋
- 雑巾やタオル3~4枚
【方法】
- 大きめのゴミ袋を切り開き、ムカデを見かけた場所に置く
- 雑巾やタオルを濡らし、ゴミ袋の中央に重ねていく
ポイントは、雑巾やタオルは隙間ができるよう軽く重ねていくことです。
ムカデは盛り上がった場所や隙間が大好きです。さらに、エサよりも水を好みます。
ムカデの大好物を用意しておびき寄せるという方法です。夜行性なので夜にセットしておけば朝にはきっと捉えている!…はずです。
ムカデの種類
ムカデは日本だけでも100種類以上生息しています。
その中でも、特に注意してほしいのが「アオズムカデ」「トビズムカデ」「アカズムカデ」の3種類のムカデです。
日本では3種類のムカデに要注意
この3種類は遭遇する確率が高いムカデです。また、毒性も高く、咬まれると激痛を伴うので要注意です。
アオズムカデ
アオズムカデ。
足のグラデーションが綺麗。 pic.twitter.com/TCNCBDBYdj— なかむら (@nkmr_field) 2018年2月16日
生息地 | 本州・四国・九州 |
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大きさ | 10㎝ほど |
特徴 | 頭と胴体は黒い緑色、脚はオレンジ色で21対 |
毒性 | 有り。日本にいるムカデの中では最強 |
トビズムカデ
トビズムカデ
あんまり大きくない pic.twitter.com/yxOSlsWPge— 山吹 (@komusou5639) 2018年8月17日
一般的に「オオムカデ」と呼ばれるのはトビズムカデのことです。
生息地 | 北海道南部~沖縄 |
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大きさ | 10~20㎝ 日本で最大の大きさ |
特徴 | 頭部は赤色、道体は黒光り、脚はオレンジ色で21対 |
毒性 | 有り |
アカズムカデ
アカズムカデは良いぞ。ウチの周辺にトビズとアオズおらんけど。噛まれた時に放置してたらキイロスズメバチが可愛く思える激痛だった。 #ムカデ pic.twitter.com/ejPj7h4eev
— bb-182 (@bb18212) 2018年8月3日
生息地 | 北海道・本州・四国・九州 |
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大きさ | 4~7㎝ |
特徴 | 胴体は暗緑色、頭と足は赤色で |
毒性 | 有り |
ムカデの毒は有毒!症状は?
ムカデの種類によって毒の強さにも差はありますが、基本的にムカデは毒を持っています。
ムカデの毒はスズメバチと似たような毒性を持っていて有害です。
ムカデの毒はスズメバチほど強くないので叫ぶほど痛くても死に至ることはありません。実際に日本での死亡例はありません。
ですがムカデに咬まれることによって「アナフィラキシーショック」を起こすと命に関わります。
そこで、「ムカデに咬まれたときの症状」と「アナフィラキシーショック」について詳しく説明していきます。
ムカデに咬まれたときの症状
ムカデに咬まれると局所的に症状が出る場合が多く、稀に全身症状が出ることもあります。
主な症状は以下のようになります。
局所症状 | 激しい痛み・しびれ・灼熱感・発火・紅斑・腫れ |
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全身症状 | 発熱・頭痛・おう吐・めまい・動悸がひどくなる・せん妄 |
咬まれた場所が重症化すると炎症を起こしたり深くえぐれるてくることもあります。
ちなみにムカデがどのように刺すかというと…
ムカデの頭には、顎肢と呼ばれる大きなハサミのような部位に毒腺が有り、獲物を見つけるとハサミで加えこんで毒を注入します。
アナフィラキシーショックについて
アナフィラキシーとは、発症後10分~15分程度のとても短い時間で全身にアレルギー症状が出る反応です。
症状 | 全身性じんましん・呼吸困難・血圧低下など |
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ショック状態に陥った場合は、急激な血圧低下や意識障害を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。
アナフィラキシーを引き起こす原因といえば「ハチ毒」が代表的ですが、ハチと似た毒を持つムカデも注意が必要です。
刺された時の応急処置
ムカデは目が弱いため触れたものに手当たり次第咬み付いてきます。
まずは、咬まれないようにすることが最重要ですが、万が一咬まれてしまった場合はすぐに応急処置を行うことが重症化させないためのポイントです。
【ムカデに刺された際の応急処置】
- 43℃以上の熱めのシャワーで洗い流す
- ステロイド系の薬を塗る
- 必要であれば皮膚科を受診する
1.43℃以上で洗い流す
ムカデに咬まれた部位を43℃以上のお湯で10分以上洗い流します。
ムカデの毒は熱に弱く43℃以上で活性することができなくなります。
逆に温度が低すぎると毒が活性化し、痛みや症状が悪化し逆効果になるので注意してください
常備している方は少ないと思うので洗い流す方法をご紹介しましたが…
自宅に毒を吸引できる「ポインズンリムーバー」がある方は毒を吸い出してください。口で吸い出すのはNGです。毒が口から体に入ります。
2.ステロイド系の薬を塗る
炎症やかゆみを抑えるためには、市販のステロイド系の塗り薬が効果的です。
毒を完全に洗い流した後、咬まれた部位を広めに塗るようにしてください。
炎症だけでなく痛みやかゆみに効く成分も配合されています。
ムカデ・ゲジゲジ・ヤスデの違い
ムカデと似た生き物と言えば「ゲジゲジ」「ヤスデ」が代表的です。足がたくさん合り、見た目は同じように感じますが、全く別の生き物です。
ムカデとは
ここまでムカデについて説明してきましたが、見た目の特徴は1つの節に1対の脚を持ち、強い毒性を持っています。
攻撃性が強く触れたものには手当たり次第噛みつきます。
ムカデは赤ちゃんでも毒がある
ムカデは小さい赤ちゃんでも毒を持っています。
成虫よりも毒は弱めですが咬まれれば痛いですし腫れることもあります。
ゲジゲジとは
ゲジゲジの特徴は脚が長いこと。「益虫」と呼ばれる人間に害がある生物を食べてくれる生き物です。
おとなしく刺激しなければ自分から咬み付いてくることはありません。また、咬まれても毒は極微量なため人体に影響を及ぼすことはありません。
「ゲジゲジについてもと詳しく知りたい!」という方はこちらの記事も読んでみてくださいね。
ヤスデとは
ヤスデの特徴は前の3節には1節に1対、後の節には1節に2対の脚がついていることです。全体的に丸みがあり、つつくとダンゴムシのように丸まります。
ヤスデには人ムカデのように人間に害をなす毒はありませんが、触ったり強い刺激を与えると刺激臭のある体液を分泌します。
触っても問題はありませんが臭いは強いです。
まとめ
ムカデは毒を持っているので注意するべき生き物のひとつです。
ここまでの内容を簡単にまとめると…
- 隙間があればどこからでも家に侵入する
- ジメジメ湿ったところが大好き
- 「アオズムカデ」「トビズムカデ」「アカズムカデ」の3種類に要注意
- 咬まれても死に至ることはないがアナフィラキシーショックに注意が必要
「ムカデが毎回入ってきて困っている…」という方は、ご紹介したムカデの侵入経路を防ぐ方法を試してみてくださいね。