ここでは、感じやすい心を取り戻すための大まかな地図を説明したいと思います。
心の傷を癒やす方法は?
この地層を掘り起こしていいくイメージです。
第三層の麻痺を解き、第二層の適応人格を脇にどけ、第一層の傷つきやすい子供心にたどり着く。
この作業に一生を費やす人もいると思います。それほど時間がかかる行為です。
一歩一歩自分が自分をごまかすことをやめ、過去の傷を思い出し、更に深い過去の傷を思い出し、どんどん深く掘り下げていく以外にありません。
深くほっていけば、いつかは子供心の水脈にたどり着きます。すると子供の頃に感じていたエネルギーが湧き戻ってきます。
そう考えると、井戸を掘るイメージかもしれないですね。
ポイントは、向き合いたくないことに向き合うこと。最初は、向き合いたくないことが何かもわからないと思います。
他人を理解するとは?
よく他人を理解しましょうといいますが、自分が自分の子供心、傷つきやすい心にたどり着かない限り他人を理解することはできないのではないかと思ったりします。
そもそもの他人を理解する土壌である傷つきやすい感受性がない状態で他人は理解できないのではないでしょうか。
他人が分かるという本質は、苦しみ、寂しさ、孤独、心の傷の共有であるように思えます。
そして、人間にできるのは、同じ痛みを抱えた者同士の傷の共有と傷を抱えた上で共に乗り越えること。一人ではなく、一緒に喜びに至ることであるような気がします。
しかし、「私は大丈夫だ。私には弱みなどない。私は完璧でなければならない。人など必要ない」という強がりを持ってしまっている人は、自分の心の傷にどうしても気づくことができす、そういう人は逆に弱い人や心に傷がある人を見下したりします。
自分が隠したい心の傷や弱みさらけ出す人間を受け入れられないのです。
まとめ
心の傷は悪いものではありません。この世界に住んでいる人間で心に傷を負わない人間はいません。負った傷をなかったことにもできません。傷は認め、受け入れ、自分が何かを学ぶ糧とする以外にありません。
心の傷は、更に良い世界にするための羅針盤のようなものだと思います。
自分が心に傷を負って苦しかったから、他人に同じ傷を負わせるような行為はやめようと思えます。ところが心の傷をなかったことにして感覚を麻痺させた人は、他人を傷つけていることにすら気づけなくなります。
そういう人は心の羅針盤を失っています。
自分で自分を軌道修正できないので、落ちる所まで落ちる以外になくなってしまいます。これは本人が一番ツライのです。
だからこそ、心の傷に中途半端に向き合うのではなく、真正面から感じることが自分の本当の人生を取り戻す鍵になるのです。
辛いですが、それ以外に私が思う方法はありません。最初は辛いと思いますが、いずれ喜びに必ず至ります。