2020年の東京パラリンピックのスペシャルサポーターに元SMAPの香取慎吾さん、稲垣吾郎さん、草彅剛さん、の3人が就任することが決まりました!
2020年のパラリンピックは盛り上がりそうですが、実は、聴覚障害者はパラリンピックに出場できないらしいのです!
なぜなのか?
そもそも、聴覚障害者がパラリンピックにで出ていないことすら知らなかった。また、聴覚障害者にはパラリンピックとは別のデフリンピックというものがあるそうです。
これも、まったく知りませんでした。
そこでここでは、「パラリンピックに聴覚障害者が参加できない理由」と「パラリンピックとデフリンピックとの違い」について、まとめてみました。
パラリンピックに聴覚障害者が参加できない理由は?
結論を先に言うと、聴覚障害者の国際団体である「国際ろう者スポーツ委員会」が国際障害者スポーツを統括する組織「国際パラリンピック委員会」に参加していないため。
パラリンピックに出るためには、この「国際パラリンピック委員会」に参加することが必要になります。
実は、国際ろう者スポーツ委員会は1989年にはパラリンピック国際委員会に参加していましたが、1995年に脱退しています。そのために、パラリンピックに、聴覚障害者のスポーツ選手が参加できなくなっているのです。
そもそもとして、パラリンピックの国際委員会に参加していないことが理由なんですね。
ではなぜ、「国際ろう者スポーツ委員会」がパラリンピックの国際委員会を脱退したのか気になりますよね。
脱退した理由を説明する前に、聴覚障害者のオリンピック「デフリンピック」について説明したいと思います。
デフリンピックとは?
まず、「なぜデフ・リンピックという名前なの?」というと、
デフ=Deaf=英語で聴覚障害者という意味なのです。
発足当初は、「世界ろう者競技大会」という名前だったのですが、オリンピックが有名になりオリンピックという名前を使用する許可を取り、デフリンピックになりました。
そのため、デフリンピックとは「聴覚障害者のオリンピック(国際大会)」という意味になります。
デフリンピックの開催はいつから?
デフリンピックは、1924年フランスパリで行われた夏季大会の開催から始まっています。実は、1960年に始まったパラリンピックよりも歴史が古いのです。
パラリンピックとデフリンピックの違いは?
- 【デフリンピック】は、「聴覚障害者」のみの大会。
- 【パラリンピック】は、脳性麻痺、視覚障害、手足切断などを含んだ「身体障害者」を対象とした大会になります。
そもそも、対象としている人が違うんですね。
パラリンピックの方が歴史は浅いのに、デフリンピックよりもかなり有名ですよね。デフリンピックを知らなかった方も多いのではないでしょうか。
なぜ、マスコミはデフリンピックをあまり取り上げないのでしょう。視聴率やお金の問題がありそうですが…。
そして次が、本題!
聴覚障害者の国際団体の「国際ろう者スポーツ委員会」はなぜパラリンピックを脱退したのか?
パラリンピックを脱退した理由は?
理由1:独自路線を歩みたいため
デフリンピックの運営をデフ自らが行いたいという強い意識があるためです。
大会の主催者は「国際ろう者スポーツ委員会」である!という姿勢がはっきりしています。そもそも、デフリンピックはパラリンピックより歴史が古く100年近く続いている大会ですしね。
最近の「経済至上主義」「有名になればいい」という雰囲気の中では、カッコイイ姿ですね。
理由2:身体能力の差の問題
聴覚障害者は、耳が聞こえないだけで、身体能力は一般の人と変わらないため。
聴覚障害者の中でオリンピックに出場しメダルを取っている人もいます。
よって、会話や声によってコミュニケーションをする競技でない限り、そこまでハンデがないことが可能性として考えられます。
聴覚障害者の中でも、身体能力の高い人はデフリンピックに参加せず、オリンピックに参加したいというのもうなずけますね。
2020年東京パラリンピックにデフ選手は出れる?
これは個人の問題というよりは、パラリンピックとデフリンピックそれぞれの統括団体同士の問題が一番のカギになると思います。
この団体同士の問題を解決するのは難しいのではないかと個人的には思っています。
パラリンピックの運営団体の考え方が、デフリンピックとはそもそも違います。パラリンピックに関しては、政財界やマスコミ関係者との関係性も色々と噂されています。パラリンピックの方が経済色が強いイメージなんですよね。
2020年東京パラリンピックに聴覚障害者が出る場合は、デフリンピックがパラリンピック側の要求を飲むかたちでないと難しい気がします。
まとめ
デフリンピックもパラリンピック並に、有名になると選手もがんばれますよね!
趣味で競技をやるにも限界がある。話によるとデフリンピック選手は渡航費や大会出場費を自腹で出したり、練習も専用の練習場がないので民間の施設を借りているそうです。一方のパラリンピックは無料。
これだけのお金の格差があると、聴覚障害者がパラリンピックに出て、デフリンピックの知名度を上げ、競技者の環境を良くしたいというのもわかります。
2020年の東京パラリンピックに聴覚障害者は出ることができるのか、要チェックですね!