2018年は、大阪で震度6弱の地震を含め、日本列島各地で比較的大きな地震が頻発しています。
地震が起きるたびに、「首都直下型地震が来る?」「南海トラフ地震に影響がある?」「2020年東京オリンピックは大丈夫?」など、よく噂になります。
実際に、巨大地震に合うと不安になりますよね。
そこでここでは、
- 首都直下型地震とは?
- 首都直下地震は、いつどこに来るのか?
- 予兆や津波などの被害想定
など、首都直下型地震について、わかりやすくまとめてみました。
首都直下型地震とは
まず、首都直下型地震で、多くの人が勘違いしているポイントがあります。
「首都直下型地震=東京直下型地震」と、思っている人が実は多いですが、違います。
首都直下型地震の首都とは、
のことを、言います。
つまり、首都直下型地震とは、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、茨城県の直下を震源とする、マグニチュード7クラスの巨大地震のこと。
「首都直下型地震って、東京湾で起こるんでしょ?」と、思っていた人はビックリしますよね!
首都直下型地震はいつどこで発生?
内閣府の発表では、
と、なっています。
え?
よく考えるとこれって、何かを言っているようで、何も言っていないですよね。
実は、首都圏の地下構造は3枚のプレートが入り込んでいて、非常に複雑なため予測が難しく、現状政府もいつ首都直下型地震が起こるかはわかっていません。
この30年以内に70%という数字は、過去の地震周期から割り出しています。
首都直下型地震の周期は?
1703年:元禄関東地震(M8.5)
↓
(1703年〜1923年の220年の間に、マグニチュード7クラスの地震が6回起きている=36年に1回の割合で地震が起きている)
↓
1923年:大正関東大震災(M8.2)
↓
(前回の地震周期を参考に、この200〜400年の間に、マグニチュード7クラス地震が30年に1回の確率で複数起きるのではないかと予想)
↓
2120〜2320年:大正関東大震災と同程度のM8クラスの地震が起こるのではないかと予想
このように、震度8クラスの地震の間隔の間に、震度7クラスの地震が36年に1回ペースで起きているため、30年以内に70%という数字が出てきます。
首都直下型地震の結論
最終的に、現状いつどこに地震が起きるのかを測定ができず、過去の地震周期を参考にすることしかできません。
そのため結論は、
- いつ起こるかは、常に起こる可能性がある
- どこで起こるかは、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、茨城県のどこかで起こる
としか、言えないのが現実になります。
首都直下型地震の被害想定
内閣府の被害想定は、
- 死者は最大2万3千人
- 建物の全壊、全焼失は最大61万棟
- 経済的被害は95兆円
と予測しています。
これは東京直下で起こった場合の最大被害予想だと思われるので、東京直下ではない場合はもっと被害は少ないと思われます。
しかし、東京直下・東京湾などで震度7クラスが起こったら、湾岸や豊洲エリアの液状化は想定され、また、複数のビルの倒壊、電力の停電、ネットなどの通信障害、上下水道の断水、交通マヒ、燃料のストップなど、被害が甚大になることは想像できます。
首都直下型地震の津波想定
地震のタイプと地震の起きる場所で、津波の高さも変わってきます。
内閣府の発表を見ると、
- マグニチュード7クラスの津波想定で、東京湾内は1m以下
- マグニチュード8クラスの津波想定は、東京湾内は2〜3m以下、神奈川県千葉県では6〜10mと予想
東京湾の津波はそれほどでもないんですね。
「東京湾に津波は来ない説!」
ただし、他の噂では、東京湾の津波想定を大きくすると「台場・有明など湾岸エリア」の物件の値段や地価に影響するため、被害想定を大きくできないという話もあります。
首都直下型地震の予兆は?
2018年の千葉県の地震や群馬県の地震など、首都直下型地震の予兆ではないかと言われたりもしていますが、因果関係はわかりません。
予兆として、最も参考になるのは、
動物の異常行動です。
大地震が来る前に犬や猫は多動になったり、いつもと違う行動をしたりと、かなり動きが活発になることはハッキリしています。
また、魚が大量に水面に浮いたり、打ち上げられたり、河川や海での悪臭も予兆としては参考になると思います。
まとめ
地震について、調べれば調べるほど、予測や予想が成り立たない分野なんだとわかります。
地震はいつ、どこに起きるかわからないものですが、普段から動物や自然の変化を観察していると、「何か変だ」と感じることができるかもしれません。
地震の基本は、まず個人で地震が起きた時にどうするのかのシュミレーション。そして、備蓄などの準備、地震が起きた時にどのように行動し、避難するのかが大切ですね。