「身体に優しく一生使えるフライパンが欲しい」。
そういう思いから思い切って購入した「鉄フライパン」。
使い始めてから1年近くが経ちますが「鉄にしてよかった!」と心の底から思っています。
でも、現在テフロン加工のフライパンを使っている方の中には
- テフロン加工のフライパンと鉄フライパンは何が違うの?
- メリットやデメリットが知りたい
- 鉄フライパンはお手入れが大変って聞くけれど…
といった疑問をお持ちかと思います。
そこでここでは、鉄フライパンを実際に使っている体験談も含め
- テフロン加工のフライパンと鉄フライパンの違い
- メリット・デメリット
- おすすめのフライパン
などについてまとめてみました。
テフロンと鉄のフライパンの違い
テフロンと鉄のフライパンの大きな違いは使われている材料です。
フライパンは使われている素材によってテフロンや鉄以外にも「銅」「アルミ」「ステンレス」「チタン」など様々な種類があります。
テフロンフライパンとは?
テフロンフライパンとはフッ素樹脂でフライパンをコーティングしたフライパンのことです。
フッ素加工のフライパンの多くは「アルミ製」。アルミフライパンの表面をフッ素加工して作られています。
また、フッ素樹脂を使用したフライパンの種類は
- フッ素加工
- テフロン加工
- マーブル加工
- ダイヤモンド加工
など様々あります。
フライパン売り場でこのような表示がついたものを見かけたことがある方も多いと思います。
何が違うの?と思いますよね。
「フッ素加工」「テフロン加工」は同じこと
「フッ素加工」「テフロン加工」は表示が違うだけで、どちらもフッ素樹脂で加工されたフライパンです。
実は「テフロン加工」というのは、アメリカのデュポン社が持つフッ素樹脂の登録商標です。
なので、
デュポン社のフッ素樹脂を使用している=「テフロン加工」
デュポン社以外のフッ素樹脂を使用している=「フッ素加工」
として販売されています。
では、「マーブル加工」「ダイヤモンド加工」なにか、というと…
「フッ素樹脂+粉」で耐久性を高める
フッ素樹脂でコーティング下フライパンは耐久性が底まで高くありません。
寿命は「1年〜3年ほど」と言われています。
そこで、少しでも耐久性を長くするために考え出されたのが「マーブル加工」や「ダイヤモンド加工」です。
もともと使用しているフッ素樹脂に耐久性の高い「粉」を混ぜるという方法で、
マーブル加工=大理石(マーブル)粉+フッ素樹脂
ダイヤモンド加工=合成ダイヤモンド粉+フッ素樹脂
というようになっています。
大理石やダイヤモンドと聞くと高級感があり思わず「いいモノ!」と手にとってしまいがちですが、どちらもフッ素樹脂で加工されたフライパンです。
鉄フライパンとは?
鉄フライパンとは、鉄で作られたフライパンです。
ひとつひとつ職人の手で手造りされたものも多く、使えば使うほど味が出る「一生モノ」とも言われています。
テフロンと鉄フライパンのメリットとデメリット
テフロンと鉄のフライパンのメリットとデメリットについてそれぞれご紹介していきます。
まずはじめはフッ素樹脂加工されたテフロンフライパンです。
テフロンフライパンのメリット
- 焦げ付きにくい
- 価格が安い
- 種類が多い
メリット1:焦げ付きにくい
フッ素樹脂でコーティングされているので食材がくっつきにくいのが一番のメリットです。
焦げ付かないのは料理もサクサク進むし、後片付けも楽ちんなので嬉しいですよね。
メリット2:価格が安い
フッ素樹脂加工のフライパンは価格がやういものも多く、数千円〜購入できるので手に入れやすいです。
また販売しているお店も多いので購入しやすいのもメリットのひとつです。
メリット3:種類が多い
フッ素樹脂加工のフライパンは、先ほど書いたように「マーブル加工」「ダイヤモンド加工」など様々な種類があります。
また大きさや形も豊富に展開されているので用途に合わせて気軽に選ぶことができます。
テフロンフライパンのデメリット
- 高温になると人体に有害
- 耐久年数が短い
- コーティングが剥がれる
デメリット1:高温になると有害
フッ素樹脂は高温になると有害物質を発生させます。
テフロン加工のフライパンの禁止事項に「強火」「空焚き」が入っているのはそのためです。
発生する物質は主に2つです。
1つめは
PTFE(ポリトラフルオロエチレン)
ポリマーヒューム熱を発症させます。症状は喉の痛み、発熱、頭痛などインフルエンザに似ています。
微量でも鳥類が死んでしまうほどの強い毒性です。
2つめは
PFOA(パーフルオロオクタン酸)
自然界には存在しない人工的な化学物質です。
発がん性、未熟児や奇形児を引き起こす可能性が指摘されています。
また、自然界では分解できない物質なので地球上に残留し、環境汚染も懸念されています。
実は、アメリカ人の約90%の血液にこれらの有害物質が存在しているというデータもあるようです。
恐ろしいですよね…。
高熱と言っても何度でこの有害物質が発生するの?と思いますよね。
アメリカ⇒260℃
ドイツ⇒230℃
正確に何度以上はNGというのはわからないのですが、とにかく高熱は危険ということです。
そもそも普段の料理でそこまで温度が高くなるの?と疑問に感じるかもしれません。
普段の料理でも鍋の温度は簡単に高くなります。
例えば
- 炒め物や揚げ物は250℃ほどまで上がります。
- 3〜5分空焚きすると簡単に400℃近くになるといわれています。
最近は温度が設定できるコンロも多く、揚げ物は180℃設定がほとんどですよね。
でもそれは、食材をいれる油の温度です。フライパンや鍋の表面の温度は250℃を超えています。
有害物質は目には見えません。発生しているのかどうかわからないため気づくことができないのです。
高い温度で使わなければ問題はありませんが、気づかないうちに高温で調理し、知らず知らずのうちに摂取し続けてしまう…ということです。
テフロンなどフッ素樹脂加工されているフライパンを使う際は高温にならないように十分に注意して使う必要があります。
デメリット2:耐久年数が短い
フッ素樹脂加工されたのフライパンの寿命は1年〜3年です。
実際、数年使ったフライパンはこんなふうになっています。
持ち手のネジが外れヨレヨレに。何度かやけどしました。
さらにフッ素加工が剥がれアルミ部分が見えてきて、焦げ付きます。
この状態で料理をしていると、「フッ素樹脂を食べている」。
剥がれたコーティング部分を体内に取り入れても吸収しないので問題ないといわれているのも聞いたことがありますが、でもとっても怖いですよね。
デメリット3:コーティングが剥がれる
フッ素樹脂加工されたフライパンの禁止事項には「鋭利なものでこすること」とあるものが多いです。
鋭利なものなどで強くこするとフッ素樹脂コーティングは簡単に剥がれます。
アルミのたわしで擦るのはもちろん、ステンレス製のフライ返しなどでも簡単に剥がれてしまいます。
「焦げ付かない」が売りのフライパンなので購入してすぐは良いかもしれませんが、数年して焦げ付き出した時は洗うのが大変です…。
続いて鉄フライパンのメリット・デメリットをご紹介していきます。
鉄フライパンのメリット
- 長く使える
- 仕上がりが美味しい
- 鉄分を摂取できる
メリット1:長く使える
鉄のフライパンは「一生モノ」と言われる保ほど、長く長く使い続けることができます。
使えば使うほど油が馴染み使い勝手が良くなります。
鉄フライパンは焦げ付かない
鉄のフライパンを使うのを躊躇する理由によくあげられる「焦げ付き」。
心配しなくても大丈夫です。
きちんとフライパンを熱してから調理すれば焦げ付くことはありません。
実際に鉄フライパンを使い始めてから3年ほど経ちますが、焦げ付いて苦労したことは一度もないです。
また、使い続けているほど油が馴染むのか肉も野菜もフライパンからスルッと剥がれます。
大小2つの鉄フライパンを使ってますが、肉も野菜も餃子もチャーハンも麻婆豆腐もパスタも…フライパンにくっつくことなくきれいに仕上がります。
メリット2:仕上がりが美味しい
鉄のフライパンで料理したものはとにかく美味しい!!
特に、ステーキのように塊をガツッと焼いた時にはっきり分かります。
鉄はダイレクトに火が伝わるため…だそうですが、もう食べれば分かります。
ベチャッっとした感じもなく、テフロンで焼いたものとは全然違います。
メリット3:鉄分を摂取できる
鉄フライパンで料理すると同時に鉄分も摂取することができます。
現代人は慢性的に鉄分不足。
鉄フライパンに切り替えた理由の一つに「鉄分摂取」があります。
美味しく鉄分摂取できるのはとてもうれしですよね。
毎日鉄フライパンを使うようになって、心なしか立ちくらみの頻度が減ったような気もします。
鉄フライパンのデメリット
- 重い
- 手入れが必要
- IHでは使えない
デメリット1:重い
鉄のフライパンはすべて鉄で作られているので当然ですが重いです。
大小の2つを料理によって使い分けていますが、フライパンごとひっくり返すのがとっても大変。
大きい方のフライパンで餃子を焼いていざ大皿に移そうとして何度失敗したことか…。
お皿からはみ出たり、油がこぼれたり、手首が若干痛くなったり…。
でも、そういうときはフライ返しを使えばいいんです。
でもやっぱり、重さに勝る美味しさがあるので、使い方を工夫すれば重さは気にならなくなってきます。
デメリット2:手入れが必要
鉄のフライパンは手入れを怠ると錆びてきます。
物グサな方や時短が好きな方はなれるまではちょっとだけ大変かもしれません。
なぜなら次の作業が必要だからです。
使い始め⇒油慣らし
使用後⇒空焚き&油を塗る
でもこれ、慣れればどうってことありません。
使い始めは、フライパンを初めて使う1回だけ行えば問題ありません。
また使用後も「毎回?」と使う前は思うのですが、
「洗ったフライパンを火にかけ、乾燥したら油を塗るだけ」
のこと。
数回使えば手間というほどにもならず、台所作業の1連の流れの1部になって苦にならないことに気づくはずです。
デメリット3:IHでは使えない
鉄フライパンはIHでは使いにくいです。
IHでも使える鉄フライパンもあるにはありますが、IHの構造上フライパンが均等に温まらず焼きムラができ焦げ付きやすくなります。
また、ガスと違って底面を離すと熱は伝わらなくなります。
なので、残念ですがIHを使っている方は鉄フライパンはおすすめできません。
ちなみに、私の家は数年前はIHでした。
でも電磁波の問題、料理が美味しくできないなど様々な理由から自力でガスコンロに変えました。
自力でガスコンロに変える方法に興味がある方はこちらの記事も是非読んでみてください。
おすすめは「鉄フライパン」
おすすめのフライパンは「鉄フライパン」です。
健康面を見ても美味しさ面を見ても断然「鉄」です。
鉄のフライパンの値段は少し高めですが一生使えます。
鉄フライパンはメーカーによっても形など違いがあるのでお気に入りのものを探して長く長く愛用してくださいね。
ちなみに私が愛用しているのは「ターク」です。
はじめに小さいものを購入し、その後大きいものを購入しました。
卵焼きやちょっとしたものは小を使い、餃子やパスタなど大物は大を使っています。
どちらも使いやすくておすすめです。
まとめ
最後にここまでの内容をまとめると
テフロンと鉄のフライパンに違いは素材
- テフロン⇒アルミ製にフッ素樹脂加工で作られる
- 鉄⇒鉄で作られている
テフロン(フッ素樹脂加工)は高温調理は危険。人体に有毒
鉄フライパンは何より美味しく仕上がる
です。
テフロンは安価で焦げ付きにくいことから使用している方も多いですが、有害物質を発生させるので使い方によってはとても危険なので注意が必要です。
おすすめは「鉄フライパン」。
鉄フライパンを一度使うと手放せません。お気に入りの鉄フライパンを見つけて美味しい料理を楽しんくださいね。