「テレビや映画をみる」という時の「みる」の漢字は、「見るなのか」「観るなのか」で迷いますよね。
使い方がよくわからないから、とりあえず「見る」にしておこうかなという人も多いかもしれません。
また、「見る」と「観る」の違いや意味もよく分からなかったりします。
そこでここでは、「見るや観るの使い分け」や「意味の違い」と「映画やテレビをみる時には、どっちの漢字を使えばいいのか」についてまとめてみました。
「見る」と「観る」の意味の違いとは?
一つ一つの漢字の意味から見ていくと、わかりやすいと思います。
見るの意味とは?
見るの定義は、目(視覚)で、ものの形や色を知覚、認識するとなっています。
つまり、目で見る対象に対して、積極的な目的や強い意図がありません。
目があるから見えているという、受動的な雰囲気を持ち、単に様子をみるなどの薄い関心。
観るの意味とは?
観るという言葉の、観(かん)は仏教用語でもあり、
- 真理を見つけること
- 物事を細かく分別して観察し、物事の道理(真理)を悟ること
などの、意味があります。
つまり、自分が対象物に対して明確な意図や目的があり、積極的に観たい!という場合に使われます。
先程の、見るのように、「見えているから見る」「様子を見る」などの軽い物理的な感じではなく、見るという行為に心や意志がより強く入っています。
「見る」と「観る」の違いまとめ
わかりやすくまとめると、
- 【見る】対象に対してあまり興味や関心がなく、心が入っていない。
- 【観る】対象に対して興味や関心ががあり、心が入っている。
違いは、みる人の心の問題ということですね!
「見る」と「観る」の使い分けは?
このようにみてくると、自分が興味がある場合には観るにして、興味が無い場合には見るでいいの?と疑問になりますよね。
「自分はこのことに興味があるので、観るにしました!」と自分が主観で勝手に決めていいのか。
基本的には、主観で決めて問題ありません。
ただし、注意点もあります。
実は日本語には「常用漢字表」というものが存在します。
常用漢字とは?
常用漢字とは、内閣告示で公布された「常用漢字表(音読みや訓読みも規定している)」にある約1950種類の漢字のことを言います。
わかりやすく言うと、現代国語の漢字の基準となる表です。
この常用漢字表には、
「みる」という読み方には、「見る」と「診る」の言葉しか当てはめられていません。
観は、「かん」という読み表記になっており、観る(みる)は、常用漢字表外になります。
そのため、みるに観るという漢字を使うのは、相応しくないという人もいるかもしれません。
その場合は、見るという漢字を使うのが良いと思います。
映画やテレビは「見る」と「観る」どっち?
ここまでの流れで言うと、
- テレビや映画を「ながら見する」場合などは、【見る】
- テレビや映画を「興味を持って真剣に見る」場合などは、【観る】
となります。
また、迷った場合は、基本的に【見る】を使っておけば大丈夫です!
まとめ
日本語は、漢字自体にも様々な意味があるので、迷ったりしますよね。
「見る」「観る」の使い分けは、自分の意志や目的などが入っているか、入っていないかで選んで大丈夫です。迷った場合は「見る」にしておけばOK!
また、自分の見る行為に「心が入っているのか」「心が入っていないのか」を自分で判断することって意外と難しいですよね!
どこまでが見るで、どこからを観るとするのか、自分の基準を持っておくと良いかもしれません。