日本の未来を考えると、どう考えても現状の日本は維持できません。
その1つの解決策として考えられているのが「ベーシックインカム」です。
今後の日本は、
- 人類史上初の人口減少
- 超高齢化社会
- AI(人工知能)による大量失業時代
- 富裕層と貧困層の2極化(すでに進行中)
- 経済成長はゼロ
を迎えます。
また、「日本の人口増加」や「右肩上がりの経済成長」をモデルに作っている年金制度の破綻の可能性もあります。
日本政府は現状維持(既得権益を守る)の政策を考えていますが、どう考えても無理です。
これらの問題の解決策として、外国では「ベーシックインカム」が真剣に議論されています。
そこでここでは、
- ベーシックインカムとは
- なぜ、ベーシックインカムを導入しなければならないのか?
- ベーシックインカムのメリット・デメリット
- ベーシックインカムは日本にいつ導入されるのか
- ベーシックインカムの支給金額や導入国
について、簡単にわかりやすくまとめてみました。
ベーシックインカムとは
ベーシックインカムの意味は、
- ベーシック=基本的な
- インカム=所得
「ベーシックインカム=基本的な所得」という意味になります。
簡単にベーシックインカムを説明すると、
ベーシックインカムとは、国が国民の最低限の生活を保証するために、毎月決まった金額を支給する仕組みのことです。
支給金額は、年齢や所得などあらゆる条件に関係がなく、全員が同一金額となります。
生きる権利を保証する生活保護制度の全国民版と言えるでしょう。
今後は、日本人の大多数が現在よりは貧しくなる(一億総貧困時代)のが目に見えているので、全員に生活保護を適用するようなものですね。
ベーシックインカムを行う理由
ベーシックインカムを行わなければならない理由は、以下の要素が複合的に絡み合っており、いずれ日本に導入せざるおえなくなると思います。
- 人口減少(超少子化と超高齢化)
- 日本の経済成長はない(良くて低成長かゼロ成長)
- AIによる大量失業
- 治安の悪化
では、この4本を軸に今後の日本の未来図を紹介します。
理由1:AIによる大量失業時代
資本主義世界の企業は、常にコストを押さえて、利益を最大化しようと考えています。
人件費のコストは高くつくので、中国人の人件費が安いなら中国に外注する。次はインド人の人件費が安いからとインドに外注する。
次は、アフリカなどと、グローバル企業は安い人件費を求めて世界中のフロンティアを渡り歩いてきました。
そして、次に企業が雇うのは、人ではなくAI・人工知能です。
AI技術によって、人を雇うよりもAIやロボットに任せたほうが利益率が高いならば、その仕事はAIに置き換えられます。
特に、誰でもできるような単純作業に従事している人は、大量に雇用を失う時代が訪れます。
例:宅配ドライバーやタクシー
今は宅配ドライバーが足りないと言われて、人件費が高騰しています。
しかし、「車の自動運転技術」や「ドローンの自動配送システム」が完成したら、一気に仕事を奪われます。
理由2:日本の二極化と貧困層
その結果として、「AIに置き換えられない仕事をする人」と「低賃金で重労働に従事する人」に2分化されてしまいます。
一億総中流と言われた日本社会の中流層がいなくなり、金持ちと低所得者の2極化が今よりもさらに進みます。
そして、貧困層が圧倒的に今よりも増えます。
現実をハッキリと認識してもらいたいので言いますが、日本の雇用環境が今以上に良くなる可能性はゼロです。
理由3:日本の治安の悪化
生活が豊かな状態から生活が貧しい状態になると、人の心はすさみやすくなります。
いままでよい生活ができていたところから、生活が悪くなるのでその落差でネガティブになりやすいです。
働けなくて、生活保護も受けられないとなれば、餓え死にする可能性すらあります。
その結果として窃盗などの犯罪が多発し、外国並に治安が悪化する可能性もあります。
理由4:日本の経済成長はない
人口減少に加えて、AI導入での大量失業で、消費活動が低迷し日本市場は縮小します。
その結果として、一部の人だけが食えて、他の大勢の人はギリギリ食えるかどうか、もしくは食えなくなる人が今以上に多くなります。
ちなみに日本の世帯で貯蓄額が0%の人は、30%で3人に1人です。この状態で失業したら本当にホームレスか、生活保護になります。
しかし、ここで問題が出てきます。
そうなると一部の大企業が製品を作っても、みんな貧乏でお金を持っていないので、ものを買わない、もしくは買えなくなります。
大企業も作った製品が売れなくて困るという事態が訪れます。
もうここまで来ると、誰も得しないわけです。
そこで、登場するのがベーシックインカムです。
ベーシックインカムをしなければならない理由まとめ
なぜベーシックインカムをやらなければならないかというと、
人口減少で経済成長は終わる
⇒経済成長の終了で、企業倒産が増え、失業者も増える
⇒そこに追い打ちをかけるようにAIの導入で大量失業時代が来きます
⇒持てるものと持たざるものの二極化
⇒多くの人が貧困や餓死の危機に直面する
⇒日本の治安が悪化する
⇒ベーシックインカムで生活保護する
という流れです。
これは止めようがない流れなので、既得権益・利権を守ろうとする政治家や経団連 、グローバル企業も最後は抵抗できないと思います。
そのため、ベーシックインカムの日本への導入の可能性はほぼ100%ではないかと思っています。
ベーシックインカムの財源は?
ベーシックインカムを行うということは、現在日本で行われているいくつかの制度が廃止されることが前提となります。
ベーシックインカムを行う場合に財源をどこから取るかというと、
- 医療費(全員3割負担など)
- 生活保護(廃止か減額)
- 失業保険
- 相続税(増額)
- 子育て支援(廃止)
- 国民年金や厚生年金(減額)
個別支援は一切廃止、既存の制度も減額、医療費を上げる、などを行えば財源は十分に確保できます。
これらを行うことを前提に、ベーシックインカムは可能となります。
ベーシックインカムのメリット
ベーシックインカムの良い所は、生きるために嫌なことをしなくても良くなることです。
多くのサラリーマンは、生きるためにブラック企業をやめたくても辞めれなくなっています。
そのためブラック企業を経営する人間だけが儲かり、従業員が搾取される構造があります。
ベーシックインカムが採用されれば、何もしなくても最低限の生活はできるので、我慢してブラック企業に務める必要はありません。
その結果として、ブラック企業が成り立たなくなるといいうメリットもあります。
この「生活するために嫌なことをやらなければならない」という観念からの開放が、最も大きなもので、将来を不安になりながら「恐怖を動機」として生きている人に希望もたらします。
ただし、逆に国や政府や企業は、恐怖を利用して国民をコントロールしたいので、そこでのせめぎ合いがありそうですね!
ベーシックインカムのデメリット
良くベーシックインカムの最大のデメリットとして、「みんなが働かなくなる」という声がありますが、それはないと思います。
働くのが好き、社会をより良くしたいという人は、一定数必ずいます。
むしろ、全員が会社で仕事をしなければならないという考え方が、いらない仕事を増やし、いらない公共事業を増やします。
その結果、世の中の仕組みを作る一部の人間だけが得する仕組みになりやすいです。
江戸時代を例にすれば、みんなが働く社会ではなく、むしろ遊び人のような人も多くいて、それでも平和な社会が維持されていました。
江戸時代は265年間続いています。
人は仕事をすることで輝く人もいるし、仕事をせずに趣味で輝く人もいます。みんながそれぞれのやり方で何かしらに貢献できると思います。
ベーシックインカムはいつ日本に導入される?
ベーシックインカムの抵抗勢力
ベーシックインカムを可能にするには、医療業界、保険業界、官僚や政治家が、今までの利権構造を手放さなければいけません。
そこに執着する人々は、まだ多く存在します。
ベーシックインカムで、個別の支援対策は一切やめて、全員を一律で助ける制度はシンプルで効率がいいです。
その結果として、いらない政治家やいらない公務員の人員も減らせて、運営コストがかなり削減できます。
利権団体や政治家は現状維持しようとしますが、日本の現実とAI時代の流れを見ると、ベーシックインカムをする以外に、選択肢がなくなります。
この流れに抵抗する方法としては、
- 「戦争を起こすか」
- 現状維持を選び「国民を殺すか」
になります。
ベーシックインカムはいつ導入されるか?
ベーシックインカムの日本導入は、2040年〜2045年位になると思います。
2045年は、シンギュラリティ(技術的特異点)が起きる年と言われています。
シンギュラリティとは、AI(人工知能)が人間の知性を超えるのがおそらく2045年になるだろうという仮説です。
時代の流れをみると、シンギュラリティは2045年よりも早く来そうな予感がするので、ベーシックインカムはの日本導入は2040年〜2045年頃ではないかと、思います。
あくまでも仮説ですが、後20年足らずですね。
ベーシックインカムの支給金額は?
現在、想定されている支給額は、5〜10万円という説が多いです。
さすがに5万円では最低限の生活費にはならないと思うので、支給金額は8万円〜10万円になると予想されます。
ベーシックインカムの支給額が、月8万円ならば、家賃2万〜3万円の所に住めば、自由に使えるお金が月5万円。
また、夫婦で住むならば合わせて16万円で、家賃5万円でも、月に11万円は自由に使えます。
このくらいなら問題なく生活できますね。
ベーシックインカムの導入国は?
ベーシックインカムで運営している国は現在ありませんが、ベーシックインカムの導入実験をしている国は多いです。
フィンランド、オランダ、カナダ、スイス、アラスカ、ブラジル、カタールなど。
アラスカとカタールは、石油で潤っている国なので、普通に国民にお金を配ったり、教育などが無償化していたりします。
アメリカの専門家の間では今後AIによる大失業時代がくることをすでに予想しており、「ベーシックインカム」の導入議論が始まっています。
今後、必ずベーシックインカムの導入議論が日本でも巻き起こると思います。
まとめ
ベーシックインカムを導入すれば、嫌なことをやらなくていい、お互いに得意なことや好きなことで助け合う「相互扶助社会」ができて、日本国民の幸福度はあがりそうです。
私達は「働かざるもの食うべからず」という思想に洗脳され、政治家や経済人の利益のためにロボットのように、良いように使われてきました。
ベーシックインカムを導入すれば、その鎖が外れます!
特にお金を稼がなければという強迫観念が外れます。
そうすれば、人間が自分の利益ばかりを考えて自己中になるのではく、お互いにもっと優しくなって、余裕のある楽しい世界になりそうな気がしますね。
ベーシックインカムの理屈を知った上で、国民投票をやればみんなが賛成すると思うんだけど、どうでなんでしょうか。