「森友学園問題」と「加計学園問題」で安倍首相の意向を汲むことことから、「忖度」という言葉が流行語になりました。
忖度の読み方は、「そんたく」と読みます。
最近は、テレビのニュースやワイドショーなど、至る所で「忖度」という言葉を聞きますよね。
そこでここでは、「忖度とはそもそもどういう意味なのか」「忖度と思いやりの違い」「忖度の使い方や例文」などを小中学生でも理解できるように、わかりやすくまとめてみました。
忖度の意味とは?
簡単に言うと、
「相手や他人の気持ちを推しはかること」
という意味があります。
相手が口にしていないことを、こうして欲しいんだろうなと推察して、その意向に沿うように動く場合に使われる言葉です。
確かに政治の世界では、「言ってはいけない言葉・言うと問題になる言葉」を言わず、濁しながら意向だけは伝えるという行為は頻繁にありそうです。
「忖度」という言葉自体は、昔から存在し、古代中国の「詩経」にも出てくるそうです。
ここで、多くの人が疑問に思うのは、
「忖度」も「思いやり」も相手の気持ちを推しはかるものなので、同じなの?違いはあるの?と疑問になります。
忖度と思いやりの違いは?
辞書としては、ほとんど同じ意味と言えるのですが、今回の政治の世界で使われた場合の「忖度」は、使う人間の動機が全く違います。
【忖度】
- 人間関係に上下関係があり、自分より立場が上の権力者に対して使う。
- 動機は「欲」「損得」の場合が多いです。
- 言外の意向を汲んで、自分の保身や自分や権力者の「得」のために行います。
【思いやり】
- 人間関係に上下関係はなく、自分より強い立場の人でも、弱い立場の人でも関係なく使われます。
- 動機は、「優しさ」「愛情」「共感」などになります。
- 損得よりは、気持ちやうれしさが動機となっています。
つまり、意味は一緒なのですが、
「使われる立場の違い」と「動機の違い」が大きいということですね!
もう一つの言い方としては、
- 悪い忖度を、「忖度」
- 良い忖度を、「思いやり」
とも言えますね!
忖度の使い方は?
彼氏や彼女の気持ちを「忖度」するとは、言いませんよね。
逆に、「バカにしてるの?」と怒られます。
サラリーマンの場合は、主に会社で使うと思います。
【忖度の使い方・例文】
- 上司の指示を、自分なりに考え、忖度をする。
- 上司から「言わなくても分かるでしょ!」と言われて、忖度をする。
というような、使い方になると思います。
まとめ
これまで見てきたように「忖度」は、基本的にはあまり良いイメージで使われることがありません。
昔は、そうでもなかったようなのですが、今回の「森友&加計学園問題」で「忖度」は一気にブームになったのと同時に、イメージも悪くなってしまいました。
「忖度」よりは「思いやり」があったほうが、良い世の中になるのかもしれませんね!