アメリカのシアトルでは、使い捨てプラスチック製ストローの使用が2018年7月から禁止となりました。
その結果、シアトルのスターバックスコーヒーも、ストローを使わない「ストロー不要のカップ」に変更。
また、スタバは世界の全店舗で2020年までにプラスチックストローを廃止することを発表しています。
今、世界的な流れは「プラスチック製のストロー」を使わない方向に動いています。
そこでここでは、
- なぜ、プラスチック製ストローが禁止になるのか?
- プラスチック製ストローは日本でも廃止になる?
- プラスチック製ストローの代わり(代替)は何になるの?
などの、疑問について、わかりやすくまとめてみました。
プラスチック製ストローが禁止の理由
プラスチック製のストローが禁止となった大問題の1つは、海洋汚染です。
プラスチック製のストローやゴミは、自然分解されないので、そのままずっと残り続けます。
また、毎日大量のプラスチック製のゴミは排出され続け、人から自然環境に捨てられ続けています。
その結果、海がプラスチック製のストローやゴミに汚染されてしまったのです。
バリ島の海がプラスチック製のゴミで凄いことになった映像を見たことがある方もいると思いますが、今や世界の海には、多くのプラスチック製品が漂っています。
また、このプラスチック製品を食べる魚や傷つく海洋生物がおり、またそのプラスチック製品を食べた魚を人間が食べるという循環になってしまっているのです。
【今日のプチ知識❓】プラスチックごみによる海洋汚染は🌏地球規模の課題です。フランスでは、使い捨てのレジ袋が2年前から全面禁止になっています。間もなくプラスチックのストローもなくなるでしょう。
今日は #世界海洋デー 🌊@Min_Ecologie 🌱 pic.twitter.com/kndTGwBsZd— フランス大使館 (@ambafrancejp_jp) 2018年6月8日
これは、世界的な問題として捉えられています。
「スーパーやコンビニのレジ袋問題」と今回の「プラスチック製ストロー問題」は一緒の流れを辿ろうとしています。
プラスチック製ストローは日本も廃止?
プラスチック製品の地球環境汚染は、世界的なものなので、日本も例外ではなくプラスチック製ストロー禁止の流れはやってくると予想されます。
環境汚染問題から、レジ袋をなるべく使わないようにと、スーパーのレジ袋が有料化し、マイバック推奨となりました。
プラスチック製ストローもレジ袋の時と同じように、廃止や禁止の流れになると考えられます。
隣国の台湾は2030年までに、プラスチック製のストローだけではなく、コップや食器類など全面的に禁止とする目標を掲げています。
アメリカのシアトルで2018年7月プラスチック製ストロー廃止で、全米中にプラスチック製品廃止の流れが一気に広がるでしょう。
アメリカで広まったものは、日本でも広まるのは間違いありません。
G7でプラスチックごみの海洋汚染問題協議、日本署名せず
「カナダで開催されていたG7=主要7か国首脳会議で、プラスチックごみによる海洋汚染の問題が協議され、具体的な対策を各国に促す合意文書をとりまとめましたが、日本とアメリカは署名しませんでした。」https://t.co/2q4RBmNBLI pic.twitter.com/UjExRodyWN
— sarah(この国法治国家だったよね?) (@lovelovesarah) 2018年6月10日
(2018年7月10日:追記)
マクドナルド(McDonald’s)も、2025年までには全世界のすべての店舗で、プラスチック製ストローやパッケージなど、すべてをリサイクル可能なものに変更すると発表しました。
日本のマクドナルでも今後、プラスチック製ストローを廃止する方向に向かうのは間違いないですね。
(2018年8月16日:追記)
すかいらーくホールディングスが2020年までに、国内と外国の全店舗(約3200店舗)のプラスチック製ストローの廃止を決定しました。
2018年内には、ファミリーレストラン「ガスト」でのストローを廃止します。
ファミレス最大手のすかいらーくがプラスチック製ストローの全面廃止を決めたことで、日本でのプラスチックストロー廃止の流れは加速しそうです。
(2018年8月29日:追記)
IKEA(イケア)も、2020年までにプラスチック製ストローを含む「使い捨てプラスチック製品」を販売をしないことを発表しました。
今後は、プラスチック製品から紙製品に切り替える予定とのこと。
「海洋汚染の責任をみんなで取る必用がある」とイケア社長が言っていたのが印象的でした。
プラスチック製ストローの代わりは何?
プラスチック製のストローの代わりに使われているのは、
- 海中でも溶ける紙製のストロー
- パスタのストロー
- 植物由来の肥料にできるストロー
などです。
また、ストローを使わないカップ
などで、対策をしています。
ただし、飲食店側とすると、紙やパスタのストローはプラスチック製のストローに比べてコスト増になります。
【ストローのコスト比較】
- プラスチックストロー:1円
- パスタストロー:2〜3円
- 紙ストロー:3円
と言われています。
これだけプラスチック製品が世界中にあふれてしまった理由の1つは、この製造コストが安いことです。
この飲食店のコスト増は、商品の値段に跳ね返って来るのは間違いありませんが、環境汚染を考えれば仕方がありませんね。
日本は、1人あたりの使い捨てプラスチックごみの発生量が世界2位――。国連環境計画(UNEP)の報告書でこんな実態が明らかに。1位は米国だった。使い捨てプラは、海洋汚染を引き起こす微小なプラスチック粒「マイクロプラスチック」の原因になる。脱使い捨てプラ製品の動きが各国で進んでいる。 pic.twitter.com/j8k5vRUwjv
— BARANEKO (@BARANEKO0409) 2018年7月4日
まとめ
アメリカでは1日に5億本のプラスチック製ストローが使われているとも言われています。
プラスチック製ストローは日本など全世界で使われているので、汚染だけではなく、毎日プラスチックの膨大なゴミが生まれていることになります。
プラスチック製品の「地球環境の汚染」と「膨大なゴミ問題」は、世界人口の増加と共に更に深刻になります。
そのため、世界的にプラスチック製品の使用を控えるような、方向に向かっていくのは間違いないでしょう。