胴体が長細く、たくさんの足があり、見た目がグロテスク…。
この条件に当てはまるヤスデには、家に侵入してほしくないですよね。でも、こちらの思いはお構いなしに気づくと勝手に入ってきているのが虫たちです。
家の中でヤスデを見かけたとき…
- どこから入ってくるの?
- 効果的な侵入対策はある?
- 入ってきたヤスデを駆除するにはどうすればいい?
- ヤスデに毒はある?
- 刺されたときの対処法は?
このような疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここではヤスデについて分かりやすくまとめてみました。
ヤスデは家の中にどこから入る?
ヤスデは隙間を見つけて家の中に入ってきます。
玄関の扉の隙間や窓の隙間、網戸の隙間、家のひび割れ、排水口…などから入ってくることが多いです。
ですが、ヤスデが家に入ってくる確率は少ないです。
なぜならヤスデのエサは主に腐葉土だからです。腐った落ち葉や農作物、きのこ類や朽ちた木など屋外にあるものを食べるので家に入ってくる確率は低いのです。
一方ヤスデと似ているムカデは。ゴキブリやクモなどをエサとしているので家の中まで虫を追いかけて入って来るため家へ入ってくる確率も高くなっています。
観葉植物から発生することも
気づいたら観葉植物の近くにヤスデがいる…という経験がある方は意外と多いのではないでしょうか。
観葉植物を育てたり植え替える際に、市販されている「観葉植物の土」を使用する方も多いですよね。
観葉植物の土には腐葉土や堆肥が配合されています。ヤスデにとってはごちそうです。稀にヤスデの卵が混ざってしまうことがあり、育てている最中に卵が孵化すると当たり前ですがヤスデが発生します。
また、プランターの底からヤスデが入り込むこともあります。
外に置いていたプランターを室内に入れる時は注意するようにしてくださいね。
ヤスデの侵入経路
ヤスデは網戸や窓のちょっとした隙間、軒下の床と壁や畳の隙間など、ほんの僅かでも隙間があれば侵入してきます。
ですが、ヤスデが家の中に入って来る理由は他の虫たちとちょっと違います。
見た目がグロテスクでなければ守ってあげたくなるかもしれない理由です。
ヤスデが家に入ってくる理由
ヤスデが家の中に入ってくるのは水から避難するためです。
思い出してみてると、ヤスデを家の中で見たのは雨の日など外が水浸しになっているときが多くありませんか?
ヤスデは水が大のニガテ。
水から逃げていてやっと見つけた避難場所が家の中!というのが侵入する理由です。
ヤスデに毒はない
ヤスデは人間に直接的に害がある毒はありません。
また、ヤスデは攻撃性もなく人に咬み付いたり刺すこともなく、自ら人に害を与えることのない生き物です。
ただ、ヤスデは攻撃されれば反撃する術も持っています。
ヤスデをエサとしている昆虫や鳥たちから身を守るためとても臭い毒性の液体を体の側面から分泌します。一度嗅いだら忘れられないほどのインパクトのある臭いです。
ヤスデは「益虫」
毒があるどころか、ヤスデは「益虫」と呼ばれる良い働きをする生き物です。
先程も書きましたが、ヤスデは落ち葉や農作物が腐ったものや朽ちた木、きのこ類を好んで食べ、排泄する糞は有機物を含み土壌を豊かにします。良質な土作りには欠かすことのできない生き物です。
ちなみに…
よく肥えた土の中には、多くのヤスデが生息しています。農薬を使うとヤスデは死んでしまうので、ヤスデがいる土は農薬を使用していないという目安にもなります。
ヤスデの侵入対策
それでも、やっぱりヤスデとは家の中でばったり遭遇したくないというのが本音ですよね。
ヤスデの家への侵入を防ぐ方法は以下の3つが効果的です。
- 家の周りの水はけを良くする
- 隙間をふさぐ
- 家の外周に駆除祭を撒く
対策1:家の周りの水はけを良くする
ヤスデは落ち葉の中や草むらといったジメジメと湿った場所を好みます。
ヤスデは「水はニガテでも湿った場所がスキ」です。
植木鉢の下や落ち葉、草が生い茂った場所などヤスデが好みそうな場所はきれいに掃除し水はけを良くしておきましょう。家の周りにヤスデが住み着いていなければ急な雨などでヤスデが家に逃げ込む確率が低くなります。
対策2:隙間を塞ぐ
家を隅々まで確認し、隙間があったら塞ぐようにしましょう。
- 間
- 家のひび割れの隙間
- 換気扇
- 排水口
- 床下
などです。特に床下はヤスデが大量に発生しやすいため要チェックです。床下にヤスデが発生し排水口などから入ってくることもあります。
床下にヤスデがいた場合は
床下を確認してヤスデがいた場合は
- 侵入防止スプレー
- 殺虫剤
- バルサン
などを使用し、駆除することができます。
ただ、ヤスデは集団でいる習性があります。ひとかたまりになった大量のヤスデは見るだけでゾッとする鳥肌モノです。
ヤスデがうじゃうじゃいる。 pic.twitter.com/1zq7vaGWsG
— 食の安全bot (@mushinavi) 2018年8月10日
「ムリ…!」と思う方は業者に駆除をお願いし根本原因を絶ってしまう方が今後の安心のためにも良いかもしません。
対策3:家の外周に駆除剤を撒く
家の周りにヤスデ駆除剤を撒くのも効果があります。
でも、外にいるヤスデ1匹1匹に殺虫剤を撒いても次から次へと出現するの現実的ではにないですよね。
そこでおすすめなのが家の周りに沿って撒くタイプの「シャットアウトSE」です。
散布した薬剤がヤスデの皮膚に付着すると体内に浸透していくため、まとめて駆除することができます。
ヤスデの駆除方法
侵入予防をしても入ってきてしまうこともあります。家の中で遭遇してしまったヤスデを駆除する方法は次の つです。
潰す・バーナーで焼く・熱湯かけるなど刺激を当てると悪臭を放つので絶対にNGです。
おすすめの方法は「瞬間凍殺」させること。
ヤスデ駆除に「瞬間凍殺ジェット」
家の中に入ってきたヤスデの直接噴射し-85どの冷気で瞬時に凍らせ「凍殺」するタイプの冷却スプレーです。
ふつうの殺虫剤を使用するのもいいですが、室内で使用する時は臭いや健康被害など気になりますよね。殺虫し分が入っていない「瞬間凍殺ジェット」はペットや小さいこどもがいても安心して使用できます。
ヤスデに刺されたときの対処法
万が一ヤスデに刺されてしまった時はどうすればいいの?と不安に感じている方。
安心してください。ヤスデは刺しません。
…刺すことはありませんが、身の危険を感じると悪臭・臭液を放ちます。
この臭いを嗅ぐと
- 頭痛
- 下痢
- 吐き気
などの症状が現れることもあります。
また、その液体に触れると水疱ができたりただれたり、皮膚トラブルを起こす危険も高いので要注意です。
万が一触れてし待った場合はすぐに流水で洗い流すようにしてくださいね。
ヤスデとムカデの違い
ヤスデと間違えられやすい生き物に「ムカデ」「ゲジゲジ」がいます。
ムカデはヤスデと違い毒を持ち、触れたものを手当たり次第咬み付く攻撃性の高い生き物です。
また、ゲジゲジはおとなしく自ら攻撃を仕掛けてくることはありません。
3匹は似ているようで実は全く違う生き物です。
「ムカデやゲジゲジについても知っておきたい!」という方は以下の記事も参考にしてみてくださいね。
まとめ
自然界においてヤスデは土壌を豊かにする大切な役割を持つ生き物です。
大切なのは分かってはいるけれど、グロテスクな見た目からちょっとお近づきになりたくない存在ではありますよね。
特にヤスデが大量発生すると本当にキモチワルイです。
ヤスデには申し訳ないですが…。
不快な思いをしないためにも、また家の中でヤスデと遭遇しなくてすむように、ここでご紹介した侵入対策を行ってみてくださいね。